先日、我が町に残る戦跡たる洞窟様の穴と特攻兵器たる「震洋」(しんよう)のことを記したが、それら洞窟内の一部には人間魚雷「回天」(かいてん)という、特攻兵器もあったやに聞く。
この、回天だが、自爆攻撃用小型潜水艇なのだが、推進機関(エンジン)は、日本海軍が誇ったという酸素魚雷を流用したというものだ。空気の代わりに純酸素を利用すると聞くもので、ちょっと調べて知るが、内燃機関としてシリンダー内で燃焼させているのではなく、専用の燃焼室内で、ケロシン(灯油類似)と酸素を燃焼させ、生じた高圧水蒸気で2気筒のシリンダーを駆動する、SLと同様の外燃機関だという。しかし、純酸素の使用は、高出力で長射程が得られ、空気中に約8割含まれる窒素などの気泡が出ないことから航跡が表れにくい利点はあるものの、極めて急激な燃焼温から爆発に至る危険な代物だったとも想像される。先の戦争中、止むなくも、『回天』に搭乗し出撃した隊員には敬意を持つのであるが、こんな作戦を立案し統括指揮した者に強い憤怒を思わざるを得ない。
※写真は靖国神社・遊就館に展示の回天の後部
後端スクリューは逆ピッチの二重反転スクリュー(プロペラ)により、回転反力を相殺させている。
この、回天だが、自爆攻撃用小型潜水艇なのだが、推進機関(エンジン)は、日本海軍が誇ったという酸素魚雷を流用したというものだ。空気の代わりに純酸素を利用すると聞くもので、ちょっと調べて知るが、内燃機関としてシリンダー内で燃焼させているのではなく、専用の燃焼室内で、ケロシン(灯油類似)と酸素を燃焼させ、生じた高圧水蒸気で2気筒のシリンダーを駆動する、SLと同様の外燃機関だという。しかし、純酸素の使用は、高出力で長射程が得られ、空気中に約8割含まれる窒素などの気泡が出ないことから航跡が表れにくい利点はあるものの、極めて急激な燃焼温から爆発に至る危険な代物だったとも想像される。先の戦争中、止むなくも、『回天』に搭乗し出撃した隊員には敬意を持つのであるが、こんな作戦を立案し統括指揮した者に強い憤怒を思わざるを得ない。
※写真は靖国神社・遊就館に展示の回天の後部
後端スクリューは逆ピッチの二重反転スクリュー(プロペラ)により、回転反力を相殺させている。