私の思いと技術的覚え書き

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クルマの弊害とBMIの関係

2011-08-25 | コラム
 クルマの弊害というと、まず死傷者が多大なることでしょう。日本でも、ピーク時の年間16千人の死者は現在5千を割り込むまでに減少しましたが、負傷者は増加し続けています。次に、エネルギーロスの問題があるでしょう。車重2トンのクルマに、大概の場合で乗車しているのは2人程度なで、1人で運転している姿も珍しくはありません。これでは、幾ら燃費を改善したとしても、50ccの原付バイクの移動距離当たりのエネルギー効率に敵うことはあり得ません。また、1人当たりのエネルギー使用量を鉄道と比べても、100倍以上クルマはエネルギーを浪費しています。

 その他のクルマの弊害の一つにBMIという数値が出てきます。これはクルマのことを表す数値ではなく、Body Mass Index の略で、人の肥満度を表すものです。BMIは、該当者の体重(kg)を身長(m単位)の二乗で除したものです。

 例えば、体重72kg、身長175cmの場合の算出では、 72/(1.75×1.75)=23.5 と算出されます。理想は22前後、25~30では太りすぎ、30を越えると病的肥満だと云われています。

 病的肥満が、心臓病や糖尿病など慢性的疾患と相関を持つことは知られたことです。日本でも、小児の肥満増加が問題視されることがありますが、日本人口に占める肥満の割合は、5%程度のものだそうです。ところが驚くべきことに、米国(人口3億1千万人)の肥満率は30%を超すのだと云います。

 さて、本題のクルマとBMIの関係ですが、クルマの普及により鉄道など公共交通が壊滅し、ドア・ツウ・ドアにより歩行しなくなった、つまり人が省エネになってしまったと云うことです。それと共に、ファーストフードに代表される大規模チェーン店の占有化で摂取カロリーが増加してしまったというのが、米国での実情の様です。これに比べると、我が国では、都心部だとか大都市間の鉄道は残され、高カロリーの米国オリジナルのファーストフードにも一定侵略はされましたが、米国に比べればまだまだヘルシーな食生活なんだと思います。

補記
 今回の内容は、最近読んだ本で「クルマ社会・7つの罪」(増田悦佐著)から引用しました。同書は、全般としては、なかなか面白く、新たな知見も増えたと感じます。しかし、うーんほんとかいな?と疑問を感じる内容があります。特にと、徹底的に米国経営を貶し、日本式経営を礼讃し過ぎていると感じます。著者は元官僚ではない様ですが、官僚臭(みたいなもの)を感じてしまいます。



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