私の思いと技術的覚え書き

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地デジB-CASカードの理不尽

2020-09-21 | コラム
 地デジが開始されてから既に14年も経る。しかし、自己的にはTVを見ることは極めて少なくなったし、将来的には電波を使用したブロードキャスト放送は消滅すると思えるのでどうでも良いが、そうでもない方も未だ大勢いるので意見として書き留めたい。

 そもそも、地デジ放送、イコールデジタルハイビジョン放送が導入されることで、放送画質は向上すると共に、データ圧縮技術により、放送電波1局当たりの電波帯域占有も少なく多チャンネル化が可能となった。その割には、特に地方では写るチャンネルは極めて少ない。それと共にデータの暗号化が進み、B-CASカードがないと暗号のデコードができないので写らない訳だし、ビデオ録画も種々の制限を与える仕組みが取られている。

 しかし、考えてみれば不思議だ。CS放送などの有料チャンネルで暗号化し、課金者以外には見れないために暗号化するのは理解できるが、そもそも課金が必用なNHKも特段課金なく見れてしまうのは何故なんだろうか。こんなことなら、CSなど視聴に絶体課金を求める放送事業者だけが暗号化すれば良いのではなかろうか。それを、B-CAS何たらという管理団体まで作り、暗号化や複合化のコストも含め、テレビ受像機側のコストに上乗せしていることを不思議に思うのが普通の心理だろう。

 そもそも、諸外国でもデジタルブロードキャスト放送は行われているそうだが、全放送で暗号化処理まで行っていることは少ないと云うことだ。

 ここからは想像だが、デジタル放送において、NHKも課金者のみの受信を想定してはいたのだろう。しかし、実際それを行った場合、現行の視聴者徴収料が大幅に目減りすることを認識したが故のB-CAS未利用ということなのだろう。

 現在、全国の市町村の駅近くにはNTTだとか電力会社の大きめのビルがあり、そのビル上には塔が立つ光景を見るだろうが、塔には今まであったパラボラアンテナはほとんど撤去されているだろう。このバラボラアンテナは、電話回線、TV電波のデータ搬送用のマイクロ波の通信用として利用されてきたものだ。しかし、全国に光ファイバー網が充足すると共に、不要な設備として撤去され、鉄塔には携帯電話用のアンテナが設置されたりしている。これらのことを見ても、電波でデータを送受する時代は、過去の時代の遺物になろうとしている。

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