ルポルタージュ・損害調査員 その8【出入り禁止に内在する問題】
第8回目のルポルタージュとして記すが、これは私が損保調査員になって1年程のことと記憶するが、ある工場に立会をしたのだが、その際の言動や態度に不満があったのが要因だろう。私の帰社を待つまでもなく、その該当工場から勤務先になんやかんやと連絡が入り、「あいつ」(私)を調査に来させるなという話しがあった様なのだが、帰社した私にそのことは何ら責任者(損調センター長)から話しもなく、以後のその該当工場との立会を別の調査員が継続していたと云うことがあった。このことを知った際は、正直なところ、その責任者のことや、黙って私の代わりに立会を云った調査員のことを恨んだことがあった。
こういう事案は現在でもあるだろうが、その時の私は周辺を恨むと共に、なんでその工場がそこまで突っ込むことができたのか、つまり突っ込まれる私自身の落ち度というか要素があったことを悔いたものだった。それは、私の発言や態度に、突っ込まれても止むない欠点が露呈していたということを認識したのであった。こういう自己反省もあり、以後類似の案件は生じることもなかったし、希に生じる可能性がある工場や対外相手との衝突が起きた際は、速やかにことの事実を伝え、自分なりの言い分を理解させ、こういう事案に対するデフェンスをする様になった。
ただ、この時代は現代のやたらリスクを怖れる責任者でなく、そうやって一度絶縁を言い渡された工場などであっても、再度の訪問で、気を悪くさせたことはサラッと詫びつつ、付き合いを継続させて来られたというのは幸いであったと思う。
それと、ことの根源を考慮して見れば、意見の対立などで対峙する相手は、ことの正義を除外して、何らかの相手の欠点を上げて、自らの意見を通そうというある意味、正々堂々と云う理念からかけ離れている場合が多いことを、特に責任者だとか代わりに案件を引き継ぐものは理解している必用がある様に思える。それがないままで、相手の云い分だけを一方的に受け入れてしまうと、元来その担当者の持っていた正義感だとかモチベーションが失われ、ひたすらそういうリスクを避けようという消極的な気風が醸成されてしまうという大きな問題点が生じると思える。
このことは、自らが調査員としての責任者になってから、類似のクレームが起きる都度、私は該当調査者の云い分にまず充分耳を傾け、何処にその根源はあったのかを把握しつつ、該当調査者と同行して、クレームを入れた相手者へ面談し、言動や態度に問題があったのであれば誤らせ、ただし会社の対応としては、社会的適正性を求められており、今後も担当者を変えることはないと言い切り、担当者の正義感を喪失させることなく留意してきたという思いだ。
なお、ついでに記せば、当時の責任者(損害サービスセンター長)だが、決して人間性は悪い方ではなかったと思うが、その辺りの調査員の思いに対する気配りが不足していたと思える。ただし、後年触れ合う、損保本体の責任者の中には、もっともっと気が小さくひたすら自らのリスクだけを恐れ、本社クレームなど起きると、ただただ調査員の器量が悪いとしか判断せず、勝手に案件を要求されるままに通し、その調査員をダメだと調査員会社の幹部に報じて追い出そうとする手合いが一部いることを知り、こんな査定正義も欠片もない人物が責任者としていることを知り愕然とした思いがある。
この出来事は、私の調査員としてもモチベーションに多大のダメージを与えつつ、この出来事から数年先に私をこの仕事を去らせる起点となったものとなった。
【関連ブログ】
出入り禁止アジャスターのこと
2008-09-05 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/1712d1439913a8686b1b90eaeb638e26
#損害調査員ルポルタージュ #出入り禁止クレーム #内在する問題
第8回目のルポルタージュとして記すが、これは私が損保調査員になって1年程のことと記憶するが、ある工場に立会をしたのだが、その際の言動や態度に不満があったのが要因だろう。私の帰社を待つまでもなく、その該当工場から勤務先になんやかんやと連絡が入り、「あいつ」(私)を調査に来させるなという話しがあった様なのだが、帰社した私にそのことは何ら責任者(損調センター長)から話しもなく、以後のその該当工場との立会を別の調査員が継続していたと云うことがあった。このことを知った際は、正直なところ、その責任者のことや、黙って私の代わりに立会を云った調査員のことを恨んだことがあった。
こういう事案は現在でもあるだろうが、その時の私は周辺を恨むと共に、なんでその工場がそこまで突っ込むことができたのか、つまり突っ込まれる私自身の落ち度というか要素があったことを悔いたものだった。それは、私の発言や態度に、突っ込まれても止むない欠点が露呈していたということを認識したのであった。こういう自己反省もあり、以後類似の案件は生じることもなかったし、希に生じる可能性がある工場や対外相手との衝突が起きた際は、速やかにことの事実を伝え、自分なりの言い分を理解させ、こういう事案に対するデフェンスをする様になった。
ただ、この時代は現代のやたらリスクを怖れる責任者でなく、そうやって一度絶縁を言い渡された工場などであっても、再度の訪問で、気を悪くさせたことはサラッと詫びつつ、付き合いを継続させて来られたというのは幸いであったと思う。
それと、ことの根源を考慮して見れば、意見の対立などで対峙する相手は、ことの正義を除外して、何らかの相手の欠点を上げて、自らの意見を通そうというある意味、正々堂々と云う理念からかけ離れている場合が多いことを、特に責任者だとか代わりに案件を引き継ぐものは理解している必用がある様に思える。それがないままで、相手の云い分だけを一方的に受け入れてしまうと、元来その担当者の持っていた正義感だとかモチベーションが失われ、ひたすらそういうリスクを避けようという消極的な気風が醸成されてしまうという大きな問題点が生じると思える。
このことは、自らが調査員としての責任者になってから、類似のクレームが起きる都度、私は該当調査者の云い分にまず充分耳を傾け、何処にその根源はあったのかを把握しつつ、該当調査者と同行して、クレームを入れた相手者へ面談し、言動や態度に問題があったのであれば誤らせ、ただし会社の対応としては、社会的適正性を求められており、今後も担当者を変えることはないと言い切り、担当者の正義感を喪失させることなく留意してきたという思いだ。
なお、ついでに記せば、当時の責任者(損害サービスセンター長)だが、決して人間性は悪い方ではなかったと思うが、その辺りの調査員の思いに対する気配りが不足していたと思える。ただし、後年触れ合う、損保本体の責任者の中には、もっともっと気が小さくひたすら自らのリスクだけを恐れ、本社クレームなど起きると、ただただ調査員の器量が悪いとしか判断せず、勝手に案件を要求されるままに通し、その調査員をダメだと調査員会社の幹部に報じて追い出そうとする手合いが一部いることを知り、こんな査定正義も欠片もない人物が責任者としていることを知り愕然とした思いがある。
この出来事は、私の調査員としてもモチベーションに多大のダメージを与えつつ、この出来事から数年先に私をこの仕事を去らせる起点となったものとなった。
【関連ブログ】
出入り禁止アジャスターのこと
2008-09-05 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/1712d1439913a8686b1b90eaeb638e26
#損害調査員ルポルタージュ #出入り禁止クレーム #内在する問題