私の思いと技術的覚え書き

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昔のアイドルの話し

2011-08-21 | コラム
 歴史好きと云っても我が国中心のことですが、好きな図書館で歴史だとか文化史と題される本を関心を持って読み続けています。そんな最近読んだ本で、書名は省略しますが、昔のアイドルとして触れられていた一節がありましたので、その内容を紹介しつつ若干の補足意見も書き加え記してみます。

 まず、現在のアイドルですが、ご存じの通り男女共、それなりに見栄え良く、歌や踊り、役者としての能が高く、広く人々(特に若い方)が心ときめかす魅力的な存在としての関心を持たれる方を指すのでしょう。

 昔のと記しましたが、10年、20年などのことではなく、400年以上前、日本史としては中世となる時代のことです。

 その昔のアイドルとは、念仏僧のことだというのです。ここで念仏というと、陰気な印象を持たれる方も多いと思いますが、中世の念仏は今より音楽的だったそうです。これは、今でも、大寺院において多数の僧が念仏を合唱するのを聞き、同様の思いを持つ方もおられることでしょう。

 その様な美声を持ち、若く、肉体労働をしないが故に色白で、なよやかとして、金襴(きんらん)の袈裟(けさ)を着た、イケメン念仏僧は、娘や若妻そして同僚僧が心ときめかす存在であったのだと云うのです。

 また、僧であるからして、知識人であり、インテリとして文学的素養もあるものも多かったろうから口説き上手でもあったろうと云うのです。

 最後に、そんな僧の淫行は、現代では絶滅したのかは関知するところではありませんが、往時の僧の中には禁令を犯した咎(とが)により、羅(ら)切りの刑に処された者もいるということです。



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