私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

東名豊田JCガスボンベ火災爆発事故

2022-09-29 | 事故と事件
東名豊田JCガスボンベ火災爆発事故
 昨日(9/28)午前6時ごろ、東名高速豊田ジャンクション付近で、ガスボンベを要因とする火災が生じ、貨物車両3台が炎上した。この火災事故で、3台の中央部に位置する小型トラックの運転者が死亡したと云う。

 ガスボンベ約120本を積んでいたとされる大型トラックは3台中の最後尾で、前方の2台とはそれぞれ直接的に接触する事故はなかった様だ。

 前方車が、ジャンクションの渋滞で停止したところ、最後尾のガスボンベトラックも減速したが、その時の原則で荷台のガスボンベが倒壊荷台外に落下するなどしたと想像される。

 今回事故の幾つかの報道動画を見廻したが、「ドーン」という爆発音は10回も起きたと証言する近隣住民と想像される証言がある。また、テレ画像画像では、ときどきドーンという音と共に火炎が一段と強まる。

 一方、鎮火後の散乱ガスボンベの写真を概観すると、焼けただれたボンベとそうでないボンベがあるが、焼けただれたボンベがガスもれから火災の原因となったボンベであろう。一方、爆発音がしたのは事実だが、ボンベの胴(筐体)に炸裂したという形跡は一切ない。つまり、ガスボンベは、爆弾の様にそれ自体が内部で爆発するのではなく、おそらく上部ガス取り出し口(バルブ)を保護するキャップが装着(ねじ込み式)されるが、これがないままのボンベが倒壊もしくは落下の衝撃でバルブが折損してガスもれを生じさせたのだろうと想像する。そして、噴出したガスが高濃度の雰囲気空間で爆発が生じるのであろう。

 なお、3台の燃える火災になり、発火ボンベの車両は最後尾なのだが、前方2台に延焼したのは、荷台外に落下して発火したボンベが、その噴出ガスの勢いと現地ジャンクションの現場が下り坂となっており、転がって前方に達したことが証言より理解されるところだ。

 何れにしても、高圧ガスボンベという危険物を運搬する際の荷台への固定方法に安易さがあり、それが減速時などの車両揺動による荷崩れを生む下に要因となったのであろう。







 また、一般道でもこの様なガスボンベの固定方法が杜撰で他の車両との事故で落下し、火災事故に至った比較的近隣の事故を過去ブログで記録していたので、以下にリンクを転載しておく。

何故ガスボンベは爆発したのか、運転手は何故焼死(?)したのか?
2015-06-26 | 事故と事件」
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/0ff99cc2f242fd1e369e20101705eb68


--------------------------------------------
東名高速でトラックなど3台炎上 トラック運転手逮捕
テレビ朝日系(ANN) 9/29(木) 6:15配信
 28日午前、東名高速でトラックなど合わせて3台が炎上した事故で、警察はガスボンベを積んでいたトラックの運転手を逮捕しました。

 東名高速の豊田ジャンクションで起きた事故では、2トントラックの運転手とみられる男性1人が死亡し、助手席の男性(54)とトレーラーの運転手の男性(52)の2人がやけどを負う軽傷です。

 警察は29日朝、ガスボンベを積んだトラックを運転していた愛知県の会社員・浅井渉容疑者(29)を過失運転致死傷の疑いで逮捕しました。

 警察などによりますと、トラックに積まれていた、およそ120本のガスボンベが、前方にいたトラックとトレーラーの方向に転がり、爆発したことが炎上の原因となった可能性があるということです。


#東名高速豊田ジャンクション ガスボンベ火災で3台焼損、1名死亡


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。