今年4月に日本でも発売開始されているBMW i3というEV(電気自動車)ですが、デザインもEVにも個人的関心は薄いのですが、ボディのエンジニアリングには関心を持つところです。それは、ボディの大半をCFRP製としたにも関わらず、500万円弱の価格設定にできたところにです。従来より、CFRP製のクルマはありましたが、何れもスーパーカーの部類で、更に上層部となるスーパーなクルマであって、3千万円を超える様なものに限られたからです。
では何故、CFRP製で安価な価格設定ができたのかというのが本論ですが、それは従来のオートクレーブ(圧力釜)による高温加熱と加圧+長時間保持というコスト高の要因を、RTMという金型内にセットしたCFRP材に樹脂を加圧注入することにより、作業時間(タクトタイム)の短縮を図り、大規模生産を前提として生産設備も整えたとうのが主な理由の様です。
なお、このi3ですが、モノコック本体や外板はCFRPですが、シャシフレームはアルミ製であり、それもダイキャストと引き抜き材が多用されてる様です。これらは何れも損傷時の修復は困難を生じます。外板関係は、ルーフを除きボルトオンですから、軽度な事故時の交換は容易ですが、エアバッグが作動する様な事故では、費用的に全損(経済的全損ということ)ということになると想像されます。

追記
このi3のCFRPもその様ですが、樹脂は熱硬化性樹脂が採用されています。それは、バンパーなど多くの樹脂に利用されている熱可塑性樹脂より強度面で有利などの理由があるからでしょう。しかし、古くから利用されてきたFRP樹脂(ポリエステル)もそうですが、リサイクル性は極めて劣ります。粉砕してコンクリートに混ぜ込む等の方法しかリサイクルできません。再度溶解して別製品を作ることが出来ないのは、困ったものと感じます。
訂正
ボルトオンの外板はCFRPではなく樹脂(たぶんPP系の基本素材)だそうです。
では何故、CFRP製で安価な価格設定ができたのかというのが本論ですが、それは従来のオートクレーブ(圧力釜)による高温加熱と加圧+長時間保持というコスト高の要因を、RTMという金型内にセットしたCFRP材に樹脂を加圧注入することにより、作業時間(タクトタイム)の短縮を図り、大規模生産を前提として生産設備も整えたとうのが主な理由の様です。
なお、このi3ですが、モノコック本体や外板はCFRPですが、シャシフレームはアルミ製であり、それもダイキャストと引き抜き材が多用されてる様です。これらは何れも損傷時の修復は困難を生じます。外板関係は、ルーフを除きボルトオンですから、軽度な事故時の交換は容易ですが、エアバッグが作動する様な事故では、費用的に全損(経済的全損ということ)ということになると想像されます。


このi3のCFRPもその様ですが、樹脂は熱硬化性樹脂が採用されています。それは、バンパーなど多くの樹脂に利用されている熱可塑性樹脂より強度面で有利などの理由があるからでしょう。しかし、古くから利用されてきたFRP樹脂(ポリエステル)もそうですが、リサイクル性は極めて劣ります。粉砕してコンクリートに混ぜ込む等の方法しかリサイクルできません。再度溶解して別製品を作ることが出来ないのは、困ったものと感じます。
訂正
ボルトオンの外板はCFRPではなく樹脂(たぶんPP系の基本素材)だそうです。