私の思いと技術的覚え書き

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見積論・高額感を感じるユーザー感情をどう理解を得るか?

2023-05-29 | 車両修理関連
見積論・高額感を感じるユーザー感情をどう理解を得るか?
 ここでユーザー感情と記したが、これを修理費の負担者と捕まえれば、保険会社も同意語となることに留意する前提で読んでもらえればと思う。

 題材は本ブログの4/28付け「損害調査員の思考」(下記リンク)で題材としたダイハツハイゼットトラックの損傷だが、そもそも論として修理着手以前の損傷状態の概観写真はないのだが、これにバンパーカバーなどが装着している状態で、左ヘッドランプは割損(LED式で新品定価6万越える)などはあるものの、損傷は見た目より軽く見えると云うことがある。

損害調査員の思考
2023-04-28 | コラム
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/857fd5b1c95219b8e0bb8538d9b85447


 そもそも、この4/28付けブログを書く前提で当該写真を写した場で、そこの板金工場主(作業者)と話したのだが、私の思う損害感よりもおよそ軽く見ていることが感じられた。それは、私のこれは、下部のフロントインバーパネルとフロアーの断裂損傷と近郊にあるヒーター&クーリングユニットの損傷可能性や作業性の悪化を想像できることから、結構手間要しそうだなと云う思いに対し、「こんなの取り掛かれば1日もしくは2日で完成する」という言葉に表れていたと思う。

 そもそも、私が未だアジャスターであり、真直に見積を作るという立場になれば、そもそも裂けたフロアーは直すという前提でも、フロントクロスメンバーおよびインナーパネルはカットにせよ交換で、左側フロントピラーは、そのインナーパネルになるのがフロントパネル兼用だからして、フロントピラーもヒンジピラー部はアウターも交換とする見積を作った可能性がある。この前提で、正式に積算した訳でないが、見積総額は、5、60万円となる可能性を見込んだであろう。

 ところが、近日該当車の修理は完成したのだが、以下の話しがあることを知った。
 ユーザーはいわゆる外国人ブローカー(事故車を買い取り転売する者)ということで、なるべく安価な修理を望んでいたこともあり、着手前から部品代相当として10万円を先払い受けていたというものの、工賃相当を10万程度に見ていたと云うことが伺われる。ところが、近日修理完成の目処が立ち、納車と残金の話し合いをしたのだが、部品代はヘッドランプだけで新品6万だが、中古で半額程度に収まり、当初の10万で充足できたが、工賃の20万ということに難色を示されたという。

 つまり、当初の板金屋さんのいう1日もしくは2日で直れば、20万円は安いのだが、実作業日数は到底2日で終わらず、少なくとも4日程度の正味日数を要していたと思え、こんなことから私に「20万は高いと思うかね?」という疑心暗鬼を持つ質問がなされたという訳だ。様は、当該板金屋さんは、対ユーザーとの交渉で、20万が決して高くないという、むしろ安いという説明を十分できなかったことが理解できたのだった。そこで、当方は、改め添付の写真を印刷して、そういう場合は、損傷が良く判る写真を見せて、先に記した様な本来だったら左ピラーとかインナーパネルのカット交換を含め、相当な作業日数を要すのが一般的な工場であることをまずは説明すべきと述べたのだった。その上で、今回はそれを正味作業日数として4日程度要したのだが、これは決して高くはないし、そう思うのだったら、この写真を他の自分が信用できる工場に見せて意見を聞いて聞いて来たらどうか程度は抗弁すべきと諭したのだった。

 こういうことは、対損保アジャスターとの工場でもありがちと思え、何でもかんでも写真を撮り送り付けるのはバカバカしいと思っているが、当初の意見の乖離がある問題などで、核心部分の写真はそれを見せる見せないは一種の保険というか自己の権利主張の証明として記録保管しておき、いざという場合提示して、先に述べた様に本来修理との得を説明できるかどうかという辺りが、一品料理を行う板金業としての身の程来し方ではないかというのが私の意見となる。




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