今回は私の仕事とその思いのことを記して見ます。私の仕事は交通事故に関わる損害の調査であると一般には想像されると思います。確かに、損害額が適正であるかを調査したり、事故の責任関係を調査したり、事故自体が事実かを調査したりするのは、私の業務の基本となる大切なことです。この調査という計りがいい加減で狂っていては、社会的に公正妥当に保険金をお支払いするという大前提が崩れてしまうからです。
しかし、単に正確な計りが備わっており、その計測値を接する相手に押し付ければ済むのかと云えば、そんなことはありません。その計測値に基付き、そのことを説明し、相手の意見も十分に聞き、その上で計測値に誤差が生じていれば修正もし、最終的に相手の同意を得て計測値を確定させるのです。
また、交通事故では往々にして当事者同士の責任関係についての争いが生じますが、それら双方の意見を聞き、理に適った道理を前提とした上で、双方の同意を取り付けるという、ある意味で行司の様な役目を担う場合もあるのです。
以上の様な業務を行いますが、モノの価値や責任関係をなるべく正確に判断し、そして接する相手にそのことを説明する等して打合せ、結果をコーデイネートするというのが私の仕事だと考えています。
この仕事には、多くの場合人の情念も絡み合い、なかなか書いて表せない苦労もあるのですが、それはどんな仕事にも隠された苦労があるのだと思っています。しかし、私はこの仕事を極めて魅力的で面白い仕事だと感じますし、携われること誇りに思っているのです。以上、非常に自慢みたいになりすみません。