ブレーキアシストとは何か
昨今は自動ブレーキの採用がADAS(先進安全車)の装備として普及しつつあるが、それ以前にブレーキアシストという装備が組み込まれつつ、現在も踏襲されているのだが、このブレーキアシスト(BAと略す)とはどのような効果を持つ装置なのだろうか解説してみたい。
図3-40は緊急時(危険を感じてブレーキを踏む場合)の踏力と時間の関係を調べたものであるが、ドライバAは少ないベテランドライバーのもので、ドライバーBは多くのドライバーを含む一般ドライバーの事例という実験結果だそうだ。つまり、現代車にあっては、ブレーキ倍力装置(バキュームやエアによるサーボ機構)により、少ない踏力により十分な制動ポテンシャルを持つが、それを生かし切る十分な踏力で踏んでいない場合が多いということが実験結果から確かめられたという。
このことは、ブレーキベダル踏力と車両減速度の関係を示した、図3-44図のデータでもBAなしとBAありでは、十分な踏力がない場合は、ブレーキ装置が持つ減速度ポテンシャルを引き出せていない場合があることを示している。
ただし、ここで、ブレーキ踏力の小さい範囲(立ち上がり)では、さほどの違いがなく、その後の十分な踏力を意識的にしていない場合があるということになる。
そこで、幾つかの手法で、ブレーキ踏力と強い減速度の発揮における関係性を持つ、ブレーキ液圧の関係を非線形にしつつ、急制動においては、少ない踏力でも高いブレーキ液圧を生み出す機構が採用される様になった。
この手法としては、ベダル踏み始めのペダルストロークの増加速度もしくは液圧の増加(別添グラフの傾き)を検出して、一定以上の増加率の場合、液圧をABSの液圧増加機能で増す手法がある。
また、ブレーキ倍力装置のリアクション機構にメカニカルなペダル反力の増加率を機械的に検出しつつ、倍力装置の能力を増すメカニカル機構を取り入れたものがある。
それと、ブレーキペダルを踏む前は、前車追随状態でも通常アクセルを軽くでも踏んでいる場合が多い訳だが、アクセルを離しブレーキを踏み換える時間を検出し、一定以下の短時間だと、急制動とみなし、当初からブレーキ液圧の立ち上がりを上げているという手法もある。
昨今は自動ブレーキの採用がADAS(先進安全車)の装備として普及しつつあるが、それ以前にブレーキアシストという装備が組み込まれつつ、現在も踏襲されているのだが、このブレーキアシスト(BAと略す)とはどのような効果を持つ装置なのだろうか解説してみたい。
図3-40は緊急時(危険を感じてブレーキを踏む場合)の踏力と時間の関係を調べたものであるが、ドライバAは少ないベテランドライバーのもので、ドライバーBは多くのドライバーを含む一般ドライバーの事例という実験結果だそうだ。つまり、現代車にあっては、ブレーキ倍力装置(バキュームやエアによるサーボ機構)により、少ない踏力により十分な制動ポテンシャルを持つが、それを生かし切る十分な踏力で踏んでいない場合が多いということが実験結果から確かめられたという。
このことは、ブレーキベダル踏力と車両減速度の関係を示した、図3-44図のデータでもBAなしとBAありでは、十分な踏力がない場合は、ブレーキ装置が持つ減速度ポテンシャルを引き出せていない場合があることを示している。
ただし、ここで、ブレーキ踏力の小さい範囲(立ち上がり)では、さほどの違いがなく、その後の十分な踏力を意識的にしていない場合があるということになる。
そこで、幾つかの手法で、ブレーキ踏力と強い減速度の発揮における関係性を持つ、ブレーキ液圧の関係を非線形にしつつ、急制動においては、少ない踏力でも高いブレーキ液圧を生み出す機構が採用される様になった。
この手法としては、ベダル踏み始めのペダルストロークの増加速度もしくは液圧の増加(別添グラフの傾き)を検出して、一定以上の増加率の場合、液圧をABSの液圧増加機能で増す手法がある。
また、ブレーキ倍力装置のリアクション機構にメカニカルなペダル反力の増加率を機械的に検出しつつ、倍力装置の能力を増すメカニカル機構を取り入れたものがある。
それと、ブレーキペダルを踏む前は、前車追随状態でも通常アクセルを軽くでも踏んでいる場合が多い訳だが、アクセルを離しブレーキを踏み換える時間を検出し、一定以下の短時間だと、急制動とみなし、当初からブレーキ液圧の立ち上がりを上げているという手法もある。