私の思いと技術的覚え書き

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防弾仕様車のこと

2008-02-27 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

Rollsroyce  あまり庶民に関係ない話を記します。防弾仕様車(アーマード仕様)というクルマがあるそうです。日本でも一部の政府要人車達のクルマとして、トヨタ・センチュリー等の防弾仕様車がある等と聞いています。残念ながら、私の仕事絡みでは、今のところ見る機会はありませんが。ところで、ある記事でベルギーのCARAT DUCHATELE社のことが記されていましたので若干紹介してみます。

 同社によれば標準的な防弾仕様車は厚さ9mmの鋼板を室内居住空間の内部に装着し、口径7.6mm~15mmまでの銃弾の貫通を防止できるものだといいます。各ドアやエンジンルームとの隔壁やトランクとの隔壁や各ピラー内に防弾鋼板を配置装着しているそうです。ドア等は防弾化による重量増で、後方が垂れ下がるのを防止するため、ヒンジ部を強化する加工等も合わせて行われるといいます。なお、同社では、防弾仕様と合わせて、車体の延長(ストレッチ化)も行っているといいます。
 驚くのはガラス関係です。複数のガラスを積層し全体の厚さは42mmにも達するものが採用されるそうです。この厚いガラスを組み込んで、ドア等は違和感をなくする様にドアトリムや内装材を切断し、成型等の加工も行われるそうです。
 また、銃弾だけでなく爆弾による防護もオプションで対応していると云います。アルミ合金とチタン合金でアラミド繊維をサンドイッチしたパネルを車体下部に装着することで、ボディ下25cmで手榴弾2個が爆発しても耐えられるそうです。
 同社では、主要高級車の改造を手がけており、ドイツ「メルセデスベンツ」、英ロールスロイス社、トヨタ「レクサス」などの防弾仕様車、ストレッチリムジンを販売しているそうです。主な顧客は、6割程度が中東の王族や政府機関であると云います。 防弾仕様車の価格は、ボディのストレッチ度合いにもよりますが、メルセデスベンツS350をストレッチ仕様にした場合で車両込みで40万ユーロ(日本円換算で約6640万円)、ランドクルーザーで30万ユーロ(4980万円)程度にもなるそうです。それと、重量増も相当なもの(少なくとも+1トン以上?)になるのでしょうから、燃費も相当に悪化するでしょう。しかし、この様なクルマを使用するユーザーには関係ないことでしょう。

※日本にも防弾仕様車の受注生産を行う以下の会社があります。


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