私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

外気温警告ブザーのことから 2017-01-13記事再録

2018-01-14 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 昨年記した記事の焼き直しによる一部改変再録である。
 このところ寒波襲来で、比較的温暖な地に住むが、外気温計国ブザーが吹聴する機会が多くなった。輸入車は、かなり車格の低いクルマでも外気温が3とか2℃になるとブザーが吹聴し警告するものが多い。国産車では、外気温度計すらないクルマを今でも結構見かけるし、ブザー警告までするクルマは経験したことがない。この警告吹聴は路面凍結へのアラートな訳だが、国情というかポリシーの違いを感じるところではある。

 ところで、2016年1月の真夜中の長野で起きたスキーツアーバス事故だが、現場は積雪も凍結もなかった様である。しかし、この様な寒冷地の夜間を、たぶん前走車もない中で単独走行したのだろうが、何時局地的な凍結場所に遭遇しても不思議ではないだろう。その意味も含め、特にプロ運転手としては適切な走行速度ではなかったと感じるところだ。結局、カーブの曲率としては、旋回の限界速度を下回るにも関わらず、安定性を失い事故に至ったのだのだと想像している。

 車両の安定性が限界に至る過渡特性(端的には限界の予兆を感じさせる)が如何に大事かを、桜井眞一郎氏を始め信頼できる多くの設計者は述べている。だから、単に機器に頼らぬ実官能たる様々な走行評価が必要になる訳だろう。しかるに、最近のデジタルクルマはコストの低減が大きな要因からだろうが、実車走行試験は当然行っているだろうが、単に社内で決めた最低限のプログラムの消化を図るに過ぎず、執着を持った走り込みがどこまで行われているか、疑問を感じると思えてならない。

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