放置車両のガソリンが何を起こすか【ガソリンも腐る】
知り合いの工場で、再生車としての販売を目的に入手した、セフォーロ(A31)オーテックバーションとちょっと珍しいクルマだ。エンジン始動せずで、タンク内の燃料ポンプが外されていたが、酷い発錆び状態だ。燃料センダーゲージもフロートの動きが悪く、これでは指針も動かないだろうし、もちろんポンプモーターも固着しており廻らない。
タンク内の燃料は残っておらず、タンク内面は錆が酷いので、スチームクリーナで洗うとか述べているので、そんなのダメだよ、タンク内面ではスチームジェットが当たる範囲が限定されているから、内面全面の錆は取れないだろうと・・・。何らか、タンク内の錆取り洗浄用のケミカル製品を試した方が良いとアドバイスしたところだ。
ところで、最近のクルマは、タンク自体は樹脂タンクが増えているが、数年も放置しておくと、ポンプモーターとか金属部分の錆は出るし、フロートとか樹脂パイプがボロボロに脆化している事例を何度か知見している。
そもそも、ガソリンは揮発成分が多く、長期間放置すると揮発してだんだ濃くなる感じとなる。完全に蒸発させると、残渣成分は残るのだが、これがコールタールの様なベタ付きのあるものだ。また、タンク内のガソリンは残っているが、抜いてみると黄褐色なっており、臭いも正常なガソリンと異なる強い臭いになることも知見する。
wikiでガソリンを調べてみると、以下の様なことが記されている。
ガソリンは、長期間の放置や極端な温度条件下での保管により、成分が変質し劣化してしまい、俗に「ガソリンが腐る」とも言われる。ガソリンにはアルケンが含まれており、空気中の酸素と徐々に化学反応(酸化)することで、蟻酸や酢酸に変化し、独特の刺激臭を放つようになる。これらの酸は、金属製の容器や機器の部品を腐食する。あるいは、揮発しやすい成分だけが抜けて、流動性が悪く粘着質のワニスやガム質と呼ばれる残渣が残り、ガソリン流路を詰まらせる場合がある。
つまり、スチール製のタンク内面など金属部分を発錆びさせるだけでなく、変質して、ゴムや樹脂部品を劣化脆性させる場合があるということだろう。
S48年の規制以降、ガソリン蒸気は、大気に放出しない燃料蒸発ガス抑止装置(キャニスター装置)、クランク室背圧も大気開放しないで給気に戻す機構(ブローバイ還元装置)が付いている。それでも長期間放置すると空気と触れている部分から劣化は進むと云うことだろう。その様な観点では、燃料満タンにしておいた方が、空気と触れる面積が少なくなり、良い訳だが、そもそも放置するという状態は、もう乗らなく(もしくは事故などで乗れなく)なったからであり、燃料も残り少ない場合の方が多いんではなかろうか。だから、タンク内の錆びも進むし、ゴムや樹脂の劣化も進んでしまうのだろう。
知り合いの工場で、再生車としての販売を目的に入手した、セフォーロ(A31)オーテックバーションとちょっと珍しいクルマだ。エンジン始動せずで、タンク内の燃料ポンプが外されていたが、酷い発錆び状態だ。燃料センダーゲージもフロートの動きが悪く、これでは指針も動かないだろうし、もちろんポンプモーターも固着しており廻らない。
タンク内の燃料は残っておらず、タンク内面は錆が酷いので、スチームクリーナで洗うとか述べているので、そんなのダメだよ、タンク内面ではスチームジェットが当たる範囲が限定されているから、内面全面の錆は取れないだろうと・・・。何らか、タンク内の錆取り洗浄用のケミカル製品を試した方が良いとアドバイスしたところだ。
ところで、最近のクルマは、タンク自体は樹脂タンクが増えているが、数年も放置しておくと、ポンプモーターとか金属部分の錆は出るし、フロートとか樹脂パイプがボロボロに脆化している事例を何度か知見している。
そもそも、ガソリンは揮発成分が多く、長期間放置すると揮発してだんだ濃くなる感じとなる。完全に蒸発させると、残渣成分は残るのだが、これがコールタールの様なベタ付きのあるものだ。また、タンク内のガソリンは残っているが、抜いてみると黄褐色なっており、臭いも正常なガソリンと異なる強い臭いになることも知見する。
wikiでガソリンを調べてみると、以下の様なことが記されている。
ガソリンは、長期間の放置や極端な温度条件下での保管により、成分が変質し劣化してしまい、俗に「ガソリンが腐る」とも言われる。ガソリンにはアルケンが含まれており、空気中の酸素と徐々に化学反応(酸化)することで、蟻酸や酢酸に変化し、独特の刺激臭を放つようになる。これらの酸は、金属製の容器や機器の部品を腐食する。あるいは、揮発しやすい成分だけが抜けて、流動性が悪く粘着質のワニスやガム質と呼ばれる残渣が残り、ガソリン流路を詰まらせる場合がある。
つまり、スチール製のタンク内面など金属部分を発錆びさせるだけでなく、変質して、ゴムや樹脂部品を劣化脆性させる場合があるということだろう。
S48年の規制以降、ガソリン蒸気は、大気に放出しない燃料蒸発ガス抑止装置(キャニスター装置)、クランク室背圧も大気開放しないで給気に戻す機構(ブローバイ還元装置)が付いている。それでも長期間放置すると空気と触れている部分から劣化は進むと云うことだろう。その様な観点では、燃料満タンにしておいた方が、空気と触れる面積が少なくなり、良い訳だが、そもそも放置するという状態は、もう乗らなく(もしくは事故などで乗れなく)なったからであり、燃料も残り少ない場合の方が多いんではなかろうか。だから、タンク内の錆びも進むし、ゴムや樹脂の劣化も進んでしまうのだろう。