スーパーやコンビニなど小売店での買い物袋が有料化された。これについて、経産省のHPでは、以下の様な理由付け(正当性)らしき文言が記されている。
「プラスチックは、非常に便利な素材です。成形しやすく、軽くて丈夫で密閉性も高いため、製品の軽量化や食品ロスの削減など、あらゆる分野で私たちの生活に貢献しています。一方で、廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題もあります。私たちは、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢く利用していく必要があります。」
これを見ると、買い物袋は、廃棄物として海を汚しているとも取れる訳だが、本当にそうだろうかと首を傾げる。廃車の室内で、太陽光線が当たる位置で数年を経過した白い買い物袋が、細かく分裂し、正にクラスター状態(ぶどうの房)になっているのを見る機会は多い。また、家の片隅に置いた大物エンジン部品に、買い物袋と同材だと思えるゴミ出し用のビニール袋を雨避けに被せておくと、ほぼ1年もしないで破れてきてボロボロになっている。
表題に記した様に腐るのかと云えば、木材だとか鋼材などの様に腐食されるとは云えぬのだろうが、分解していく様々を見るものだ。このことは、ポリバケツのPP樹脂も、太陽光に晒され何年か経過すれば、概観は白っぽく退色し、ちょっとした負荷で割れてお終いになるケースも同様だろう。
この様にプラスチックは、永遠のものではなく、特に太陽光線の紫外線で生じる分子結合の分解という劣化には、脆弱なものだと知れる。だから、買い物袋が数百年に及んで海洋に堆積するなんて、考えられないことだと思える。だたし、厚物も含めてブラスチック製品そのものが占める率は、ビニール袋と比べたら桁違いに多いのだろうが、そのことには触れないで、たかが薄手の買い物袋を有料化として国民に押し付けるのは矛盾を感じるところだ。
クルマにおいても樹脂(プラスチック)の使用ヶ所は増加の一方だ。そして、樹脂の太陽光や経年劣化を感じる機会は本当に多く、呪わしくすら思う時がある。
それは、例えば、ラジエータタンクや冷却系の各種パーツであり、樹脂の脆化によるタンク類の加圧割損での冷却水漏れなど、繰り返し見ている方は多いだろう。近年は、エンジン関係でも、比較的高温とはならない部分として、インテークマニホールドだとか、ヘッドカバーを樹脂化しているクルマも増えて来た。
クルマの内装材は、だいぶ昔からほとんど樹脂の塊だろう。この中で、今やほとんど販売車の全てが成型天井という部類のヘッドライニングだが(昔は吊り天井というのがあった)、経年車でヘッドライニング表皮が垂れ下がる(はがれる)というクルマを見る機会が多い。これは接着剤(これも樹脂)の問題と云うより、クッション材として表皮と基材(圧縮ダンボール)の間に入れられているスポンジ材の分解により結合力が失われたためだ。
クルマの外装を概観してみたい。バンパーやモールディングなどで、塗装やメッキなど表面処理しているものは比較的に耐候性が高いが、いわゆる素地もので耐候性に劣るものを見る機会は多い。バンパーやモールの黒素地部分が白っぽく風化して来る現象だ。なお、外装の塗装もプラスチックの一種だが、より太陽光線をまともに受け安い水平面の方が垂直面より早く痛みが生じてくるという明らかな傾向があるのも多くが経験していることだろう。また、ヘッドライトの透明部は、昔はガラスだったが、現行販売車でガラスを使っているクルマはない。透明樹脂はポリカーボネイトだが、キズ付き防止と耐候性を上げるため、クリヤー塗装で仕上げられている。だが、新車から5年程度で透明度に難点が生じるものは多い。
下記写真はFIAT500の新車から5年程度経過車のフロントドアの三角窓を巻くモール部を写したものだ。基材としての樹脂の上に、より柔軟性があるゴム質の樹脂を巻いて外側縁をリップ状としてフロントピラー部と密着する様にしている。このゴム質の部分が、ほとんどボロボロになり剥げ落ちてしまっている。類似の現象は、BMWやミニなどの、フロントウインドガラスロワカバー部のガラス当たり部に同様のゴム質樹脂が使われており、経年するとひび割れたり脱落してしまっているのを見る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/f1/9452b90c8caed179afa23d13896aae11.jpg)
「プラスチックは、非常に便利な素材です。成形しやすく、軽くて丈夫で密閉性も高いため、製品の軽量化や食品ロスの削減など、あらゆる分野で私たちの生活に貢献しています。一方で、廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題もあります。私たちは、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢く利用していく必要があります。」
これを見ると、買い物袋は、廃棄物として海を汚しているとも取れる訳だが、本当にそうだろうかと首を傾げる。廃車の室内で、太陽光線が当たる位置で数年を経過した白い買い物袋が、細かく分裂し、正にクラスター状態(ぶどうの房)になっているのを見る機会は多い。また、家の片隅に置いた大物エンジン部品に、買い物袋と同材だと思えるゴミ出し用のビニール袋を雨避けに被せておくと、ほぼ1年もしないで破れてきてボロボロになっている。
表題に記した様に腐るのかと云えば、木材だとか鋼材などの様に腐食されるとは云えぬのだろうが、分解していく様々を見るものだ。このことは、ポリバケツのPP樹脂も、太陽光に晒され何年か経過すれば、概観は白っぽく退色し、ちょっとした負荷で割れてお終いになるケースも同様だろう。
この様にプラスチックは、永遠のものではなく、特に太陽光線の紫外線で生じる分子結合の分解という劣化には、脆弱なものだと知れる。だから、買い物袋が数百年に及んで海洋に堆積するなんて、考えられないことだと思える。だたし、厚物も含めてブラスチック製品そのものが占める率は、ビニール袋と比べたら桁違いに多いのだろうが、そのことには触れないで、たかが薄手の買い物袋を有料化として国民に押し付けるのは矛盾を感じるところだ。
クルマにおいても樹脂(プラスチック)の使用ヶ所は増加の一方だ。そして、樹脂の太陽光や経年劣化を感じる機会は本当に多く、呪わしくすら思う時がある。
それは、例えば、ラジエータタンクや冷却系の各種パーツであり、樹脂の脆化によるタンク類の加圧割損での冷却水漏れなど、繰り返し見ている方は多いだろう。近年は、エンジン関係でも、比較的高温とはならない部分として、インテークマニホールドだとか、ヘッドカバーを樹脂化しているクルマも増えて来た。
クルマの内装材は、だいぶ昔からほとんど樹脂の塊だろう。この中で、今やほとんど販売車の全てが成型天井という部類のヘッドライニングだが(昔は吊り天井というのがあった)、経年車でヘッドライニング表皮が垂れ下がる(はがれる)というクルマを見る機会が多い。これは接着剤(これも樹脂)の問題と云うより、クッション材として表皮と基材(圧縮ダンボール)の間に入れられているスポンジ材の分解により結合力が失われたためだ。
クルマの外装を概観してみたい。バンパーやモールディングなどで、塗装やメッキなど表面処理しているものは比較的に耐候性が高いが、いわゆる素地もので耐候性に劣るものを見る機会は多い。バンパーやモールの黒素地部分が白っぽく風化して来る現象だ。なお、外装の塗装もプラスチックの一種だが、より太陽光線をまともに受け安い水平面の方が垂直面より早く痛みが生じてくるという明らかな傾向があるのも多くが経験していることだろう。また、ヘッドライトの透明部は、昔はガラスだったが、現行販売車でガラスを使っているクルマはない。透明樹脂はポリカーボネイトだが、キズ付き防止と耐候性を上げるため、クリヤー塗装で仕上げられている。だが、新車から5年程度で透明度に難点が生じるものは多い。
下記写真はFIAT500の新車から5年程度経過車のフロントドアの三角窓を巻くモール部を写したものだ。基材としての樹脂の上に、より柔軟性があるゴム質の樹脂を巻いて外側縁をリップ状としてフロントピラー部と密着する様にしている。このゴム質の部分が、ほとんどボロボロになり剥げ落ちてしまっている。類似の現象は、BMWやミニなどの、フロントウインドガラスロワカバー部のガラス当たり部に同様のゴム質樹脂が使われており、経年するとひび割れたり脱落してしまっているのを見る。
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