最近のニュースで、神奈川県が県職員の勤務中の喫煙を1日2本に制限すると報じられました。これは、齢50を超え、相変わらずの喫煙者として過ごす私から見たら、とんでもない規則だと感じています。
昨今は、受動喫煙の問題等から、喫煙という嗜好行為に対する世の風当たりは強く、社内禁煙とし、専用の喫煙ルーム(それか外)でなければダメだとされている企業は多いと思います。都会では、歩行中の禁煙が禁止されたり、JRも総てのホームで灰皿を撤去するとか言い出しています。
しかし、受動喫煙等の非喫煙者への配慮として、喫煙場所をある程度限定するなら判りますが、1日2本まで(まあ昼休みは吸えるんでしょうが)等と、個人の嗜好といっても、ある意味で生理的な欲求を制限するとは、人権問題にも関わって来る大問題だとも感じます。
こんなニュースを見ると、口先だけの言行不一致の企業経営者の中には、真似しようとする会社が出て来ることが予想され心配します。
そもそも、企業経営者にとっては、効率こそが最優先の課題なのです。トヨタの生産ラインで働く労働者なんか、ある意味で可哀想なものだと思います。本人の状況に関わらず、ラインは経営者が勝手に継続労働可能と判断した速度で流れて行きますから、人は本当に機械の一部となって働かざるを得ないのです。
それと、これは前にも記しましたが、会社が半強制的に行わせているQC活動の賃金を払わなかったり(これは一応改善されたそうですが)、10時の10分の休憩時間が、労働時間外だとされていることは、本当に人を認めていない企業経営者の論理と感じます。
人は、何らかの業務を継続して続ける場合、トイレにも行きたくなりますし、喉が渇いて水を飲みたくもなるでしょう。そして、一息ついてタバコを一服というのもあるのは当然のことです。これら、人として当然の行為を、労働時間から除外するという思想は、人ではなくロボットを求めていると感じられます。