私の思いと技術的覚え書き

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郡山ガス爆発はガス管腐食が原因

2020-08-06 | 事故と事件
 レバノン爆発に比べりゃ、その規模は僅かなものかもしれぬが、郡山ガス爆発も1名死亡しているし、局所的には凄い爆風が生じたことは確かだ。連日の猛暑の中、福島消防なのか郡山消防なのか、汗みずくでガス漏れ原因を追及したことは、これが公務員たる専門職のあり方だと感じる。このことを、中央官庁など、自分と自分の組織のことしか考慮せず、亡国の行為を行っている、「高級官僚」共にどう思うか聞いて見たい。
 今回のガス配管の腐食孔食により、工事とは関係なくガス漏れが生じていたことが明らかになることによって、死亡者の内装会社社員は刑事責任を問われることも、民事上の損害賠償を負わされることもなくなった。もし、原因不明のまま、捜査が終わりとなったら、状況証拠や警察や検察のストーリーに沿って、物語を作られ立件されていたかもしれない。

 さて、ガス管の場合、腐食防止上で、土中に埋める管にはPE管と呼ばれるポリエチレンフィルムをコートした管が使用されることになっている様だが、ちょっと昔だとか杜撰な工事では、俗に白管と呼ばれる亜鉛メッキ管が使用されていると云う。今回のガス漏れを起こしたのも、白管ではないのかと想像する。

 ついでに、クルマのブレーキパイプのことも記してみたい。ブレーキ配管は液圧を伝えるもので、床下を配管されており、飛び石などのチッピングにもある程度耐性が求められる。これは、ブレーキパイプのサプライヤーである臼井国際産業のHPより、表面処理から切り出した画像を載せてみる。
 この例だとZn(亜鉛メッキ)の上にクロメート処理(メッキの一種)、そしてプライマー(これは上層との密着を良くするもの)、PVFとPPというのが樹脂だろうが、想像だがPVF(ポリフッ化ビニール)は上層のPP樹脂を接着する役目を持たせているんではなかろうか。
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「ボンベ」2本分充満か? 郡山・ガス爆発、流し台下の管腐食
8/6(木) 11:05配信 福島民友新聞
 郡山市の飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」で7月30日朝に起きた爆発事故で、現場で見つかったガスメーターに記録された7月のガス使用量がボンベ2本分を超える約60立方メートルに上っていたことが5日、分かった。関係者によると、店は4月下旬から休業中で、休業前の3月の使用量は約100立方メートルだったという。
 店の外に設置されていたボンベ6本のうち1本の容量は約25立方メートルあった。県警や消防は、ボンベ2本分を超える多量のガスが爆発前日の29日午後8時以降に漏れ出して店内に充満、何らかの原因で引火して爆発したとみて詳しい状況を調べている。
 店舗内に引き込まれたガス管は調理場の流し台の下を通ってコンロと炊飯器につながっており、流し台の下の腐食が特に激しく、さびて穴が開いていたことも5日、判明した。
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