歩いていたら、聞こえてきた涼しい音。
一緒にいた友人と「鉄の風鈴の音はいいねえ」と話すきっかけになり、この手の風鈴は見なくなった事を気付かされたのだ。
洒落たガラスの風鈴もいい。
でも、この鉄の風鈴は懐かしい風景を思い出す付加価値がついている。
当時住んでいた団地にエアコンはなく、居間に引いてあったゴザの感触や、なぜかスイカの味。
汗をかいてはいるが、明るい近所の面々などが目に浮かぶ。
うちにもあったはずなんだが、どこへいったのか。
また、ちりんちりんと鳴る風鈴を聞きながら、蚊帳の中で優しい風を受けながら寝てみたい。