本講演でのテーマは、「風邪と紛らわしい疾患の鑑別」です。鑑別のポイントについて、open questionで入手した症例のnarrativeな病歴を材料に、ディスカッション形式で考えていくこととします。
CASE-1 患者:28歳、男性。 主訴:咳、倦怠感
生来健康。3日前より咳、鼻水を自覚。昨日から倦怠感が強くなり、食欲もなくなり、水分以外は摂取できなくなった。本日は大切な会議が . . . 本文を読む
前回に引き続き、稀だが無視できない疾患です
2 サルコイドーシス
原因不明の多臓器疾患。若年(20~30代)と中年(50~60代)に好発し、両側肺門リンパ節、肺、眼、皮膚が好発臓器であるが、神経、筋、心臓、腎、骨、消化器などの各種臓器にも罹患する。QOL や予後、治療上等で注意すべき臓器は眼、肺、心、神経、腎などである。発症率には地域差があり北に多く南に少ない。わが国の推定有病率は人口10 . . . 本文を読む
前回の続きで、高い頻度の疾患の残り2個です
9 塵肺
粉塵や微粒子を長期間吸引し、肺の組織にそれらが蓄積することによって起こる肺疾患。じん肺法(1960年)では、「粉塵を吸入する事によって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病」と定義され、咳、痰、呼吸困難、動悸を起こす。原因となる粉塵には、ケイ酸、金属粉、石綿(アスベスト)、有機塵がある。職業性肺疾患とも呼ばれ、鉱山や炭鉱、陶磁器業、石 . . . 本文を読む
前回に続きます
6 肺炎
肺の炎症性疾患の総称で、一般的には肺の急性感染症を指す。細菌、マイコプラズマ、ウイルス、真菌、寄生虫などが原因となる。発熱、咳、痰、呼吸困難、全身倦怠感、胸痛などを来す。高齢者や基礎疾患を有する患者で死亡率が高く、悪性新生物、心疾患、脳血管疾患に次いで第4位である。男女とも60歳を超えた高年齢層で肺炎による死亡率が高く、総数では年間8万人が死亡している。重症度と頻度 . . . 本文を読む
前回の続きです、どうぞ
3 急性気管支炎
気管支炎は、主として左右の気管支に起こる炎症である。細菌やウイルスの感染によって起こることが多いが、ガスや粒子の刺激によっても起こる。症状は最長でも90日以内で治まり、それ以上続く場合には慢性気管支炎という。ウイルス性気管支炎には抗菌薬は効果がないが、インフルエンザが疑われる場合は、抗インフルエンザウイルス薬の早期投与が有効なことがある。ただし明らか . . . 本文を読む
今回から呼吸器疾患各種の問題点を個別に考えていきましょう。
1 急性上気道感染症
上気道に感染を来す病態をいう。多くはウイルス性で、いわゆる「かぜ症候群」が殆どである。気道とは、鼻前庭、鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支、細気管支までをいうが、このうち鼻前庭から喉頭までを上気道という。急性上気道感染症の殆どは大気中から上気道に微生物が侵入して急性感染が起こる。急性咽頭炎、急性扁桃炎、急性喉頭炎な . . . 本文を読む
今回から新シリーズ「呼吸器疾患各種の頻度と問題点」と題してお送りします
Ⅰ頻度の高い10疾患
呼吸器系のありふれた疾患を、厚生労働省による患者調査にもとづいて表にまとめた。
表 頻度の多い呼吸器系10疾患
順位 疾患名 患者数(千人)
1 急性上気道感染症 925
2 気管支喘息 . . . 本文を読む
今回は先日行われました、地元での講演会の模様をお伝えします
沖縄県南城市の津波古区の公民館です
最近新築されたので綺麗です
建物もすばらしいですが、設備もすばらしいものでした
本の販売もしました、売れ行き好調でした
40~50人はいらしてました、平日の雨の中ありがとうございます
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