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講座 呼吸器臨床のコツ2

2015-02-12 | 講演会

今回から呼吸器疾患各種の問題点を個別に考えていきましょう。

1 急性上気道感染症

 上気道に感染を来す病態をいう。多くはウイルス性で、いわゆる「かぜ症候群」が殆どである。気道とは、鼻前庭、鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支、細気管支までをいうが、このうち鼻前庭から喉頭までを上気道という。急性上気道感染症の殆どは大気中から上気道に微生物が侵入して急性感染が起こる。急性咽頭炎、急性扁桃炎、急性喉頭炎などが含まれるが、大部分はかぜ症候群であり数日以内に自然治癒することが多い。急性疾患全体からみても最も頻度が高いと考えられている。ウイルス性急性上気道感染症のうち、インフルエンザは症状が強く合併症の頻度も高い。インフルエンザの予防接種はある程度効果があり、広く推奨されている。

2 気管支喘息

 アレルギー反応などが発端となり、気管支の炎症が慢性化することで気道過敏症の亢進、可逆性の気道狭窄を起こし、発作的な喘鳴、咳などの症状を来す呼吸器疾患。喘息発作時にはこれらの症状が特に激しく発現し、重積発作によって喘息死にいたることもある。日本では、1996年の統計で、喘息の累積有症率(現症と既往の合計)は乳幼児5%、小児6%、成人3%(16~30歳では6%)であった。1960年代は小児、成人とも有症率は1%程度であったが近年増加傾向にあり、10年経過で2倍程度に増加している。しかしながら厚生労働省人口動態統計によれば、日本における喘息による死亡者数と人口10万人当たりの死亡率は年々減少傾向にある。

 死亡者の約半数は、重度の発作を軽発作だと思い適切な治療が遅れるか、あるいは治療がなされなかったことが原因であると考えられている。

 今回は以上です、話変わって、今日の関東地方は暖かいですね、朝は寒いですが昼間はぐんぐん気温が上昇して今、13度程です、まっ沖縄は今、20度らしいですけどね、プロ野球のキャンプやっているぐらいですから、うらやましいですね、では次回に。

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