今回は色々な語録をまとめてみました、どうぞ
診断のカルチャーを変える
医学生や研修医を教えていて、卒前教育と卒後教育を分けて、まず卒前教育を見ると臨床実習はほとんどオブザーバーシップです。本格的な診療参加型実習ではないので、ケースプレゼンテーション自体がプリミティブです。患者さんを割り当てられて、1週間で1例のレポートをまとめるというものが多いです。多くの症例を診て、指導医に毎日プレゼンをやっていくということが必要です。医療チームに参加して診療をするような実習とすべきと思います。
我々の施設では、診療参加型の臨床実習を取り入れようということで、研修医にPHSを持たせて診療チームに参加させ、ナースから直接ファースト・コールさせています。救急でも初診外来でも最初に診るのは学生です。そして、学生がアセスメントとプランまで立てて、プレゼンをさせてから我々が診るという形にしています。学生は目を輝かせて実習しています。指導医からいろいろフィードバックされ、非常に喜んで「大変勉強になりました」と言ってくれます。こんなに喜ばれるのかと思っています。
裏返してみると、彼らはできるのに、これまでやらせていなかったんじゃないかと思いますね。文科省も診療参加型をどんどん取り入れてほしいと言っていますが、なかなか現場でそれが取り入れられていないところが、卒前に関しては大きな課題じゃないかと思います。やはり、臨床実習は数をこなすべきです。いろんな症候の患者さんを診て、症候学や内科診断学の教科書を読みながら実践していかないと上達しません。
そういうことから、わが国では、卒後になって初めて実際の患者さんをもって、診療に参加して診るようになってからがスタートですが、それも研修している病院によって、大きな差があります。医学部の卒業生は、もともと皆優秀ですので教育システムをうまく改革させることによって、日本の医学レベルは高まるんじゃないかと思います。
今回は初回なので、この辺で、しかし、パリの銃乱射はひどいですね、しかも人質が4人も死亡しているらしいですね、犯人も射殺され事件の深い解明は闇のままということですね、テロはいいかげんにしてほしいですね。
では、次回に。