燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

筋肉の圧痛とアステリキシス

2022-11-15 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   低ナトリウム血症では、急性の筋肉の圧痛をみることがある。   感染症や多発性筋炎などでもみとめることがある。   慢性的な全身の筋肉の圧痛は、副甲状腺機能低下症や膠原病類縁疾患、マッカードル病などの代謝性筋疾患でも認められる。     アステリキシスとは、陰性ミオクローヌスにより姿勢保持障害をきたすもの . . . 本文を読む
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下腿粘液水腫

2022-11-14 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   下腿前面の粘液水腫を英語ではpretibial myxedema という。   オスラーによって初めて記載された、紫色の皮膚の硬結である。   下腿の前面および足背に生じる。   逆説的ではあるが、甲状腺機能亢進症で認められる。   粘液水腫とはもともと粘液性の浮腫と言う意味。   その . . . 本文を読む
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大腿動脈の聴診

2022-11-11 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   大腿動脈を聴診器の膜面で圧迫しながら聴診すると収縮雑音が聴かれる。   これは正常である。   デュロジェ徴候とは、この時に拡張期血管雑音も聴取されることである。   そのためダブル雑音とも呼ばれている。   この徴候は大動脈弁閉鎖不全症で認められることが有名である。   しかし、甲状腺 . . . 本文を読む
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心嚢液貯留

2022-11-10 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   甲状腺機能低下症による粘液水腫では心臓が拡大する。   心臓の拡大の評価では最強拍動点の触診は重要。   胸骨垂直中線から水平で10センチ以上外側に最強拍動点がシフトしている場合は心臓の拡大があると考える。   心囊液の貯留を疑った場合には必ず心臓の聴診を行う。   心膜摩擦音が聴取された場合、心囊液 . . . 本文を読む
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女性化乳房

2022-11-09 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。     女性の乳房と言う意味であり、「男性」においてのみ異常である。   しかし実際には健康な男性でもよく見られる。   若い男性の30パーセンでみられ、中年男性の70%程度でも見られる。   皮下脂肪ではなく乳腺組織が増殖していることが重要であるので、下記のような事項があれば病的な女性化乳房として原因 . . . 本文を読む
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ペンバートン徴候

2022-11-08 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   両耳に上腕が接する位まで、患者に両上肢をまっすぐに挙上させる。   この状態で、3分以内に顔面が赤くなると陽性。   Pembertonは20世紀のリバプールの医師。   大きな甲状腺腫大や上大静脈症候群、群胸郭出口症候群などで、頭からの静脈の流れが遮断されるために陽性となる。     写 . . . 本文を読む
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甲状腺の聴診

2022-11-07 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。     甲状腺の血管雑音が聴診されれば、グレーブス病を示唆する。   ただし、大動脈弁狭窄症の心雑音からの放散と区別するために心臓の聴診も必ず行うこと。   また、静脈コマ音と紛らわしいこともある。   同じ側の静脈を指で圧迫して消失するときは、静脈コマ音を考える。   甲状腺周囲のリンパ . . . 本文を読む
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ベリー徴候とは?

2022-11-04 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。       甲状腺の腫大または結節の有無について見てみる。       多発性の結節ではプランマー病の可能性も考慮する。       結節を認めたら原則としてエコー検査を行う。       ゴムのような硬さの甲状腺は橋本病や . . . 本文を読む
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甲状腺

2022-11-02 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   甲状腺腫大が大きいとき視診でもそれをを認めることがある。   甲状腺炎、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症などである。   甲状腺機能亢進症では痩せを認めることがあり、そのため甲状腺腫大がみやすくなるという理由もある。   舌の下面に舌甲状腺を認めることがある。   甲状腺機能亢進症では甲状腺の表面の . . . 本文を読む
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両側耳下腺の腫脹

2022-11-01 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   内分泌代謝疾患は無痛性の両側耳下腺の腫脹をきたすことがある。   甲状腺機能亢進症、糖尿病、ペラグラ、肥満、ビタミンA欠乏症などである.   両側耳下腺の腫脹では、原因の鑑別が重要である。   急性では流行性耳下腺炎などがある。   慢性では薬剤性、腫瘍性、ミクリッツ病、サルコイドーシス、などがある。 . . . 本文を読む
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