東京タウンウォッチング情報 & 経営コラム 「経営コンサルタント・安岡裕二」の情報とヒント

ホットな街、店の現場から“時代”が見えるタウンウォッチング。経営に関連するヒントを独善的に“切る”短文のコメント。

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タウンウォッチング 新丸ビル 庶民的飲食フロアは日本文化の発信!?

2007-05-03 16:45:50 | 銀座・日本橋・人形町・東京・丸の内
新丸ビルの飲食フロアに接すると、全体のカジュアル感が一層ハッキリする。5階がジャパニーズ、6階がインタナショナル、7階が「丸の内ハウス」という全体の店が統合された形のワンフロアを形成する個性的試みのフロア…という位置づけだが、全体を貫くのは(リーズナブルプライス)と(カジュアル)なイメージ。日本的カジュアル、庶民性を代表するかのように目が点になるのが、画像に見る「日本再生酒場・もつやき処 い志井」。「日本再生酒場」というネーミングも人を食っているが、レトロな昭和ムードで、日本情緒の提灯の列、ビールの空き箱、縄のれんと念が入っている。もつ焼き55年の老舗とのことだが、丸の内らしからざる意外性がある。うなぎの「前川」(駒形)、串揚げ「はん亭」(根津)、てんぷら「船橋屋」(新宿)、洋食「レストラン大宮」(淺草)など、馴染みの下町名店が目に付く。
 ユニークなのは、7階8店舗のフロア総称「丸の内ハウス」。『大人の男女が素敵な時間を過ごす事が出来る大人の社交場』という触れ込みで、ビジネスマンやキャリア女性の交流を目指した、ONとOFFの融合した空気感ということのよう。確かに、オープンスタイルの入れ込み席やスタンディングバーがあったり、男子禁制のバー「来夢来人」(ライムライト)やフロア全体のインフォーメーションカウンターがあったりと周辺のビジネスマンやキャリアを惹きつけそうだ。
 こうして見てくると、飲食ゾーンにこのビルの特色がありそうだ。(素敵な時間)というコンセプトがウリだが、海外からのビジネスマン、観光客にカジュアルなプライスで対応できる日本の味や世界の料理、日本人にも親しみやすい店、ビジネスマン、キャリアにもストレス発散の癒やしや出会いのスポット…と幅広い客層を魅きつける良いことずくめのように思える。
 そして、ビル全体のイメージがお洒落で一流イメージを持ちながら、カジュアルで、リーズナブルな中身にすることで丸ビルとの違いも出す。競合ではなく、客層を膨らませる相乗効果を出すという狙いが達成できれば見事なテナントミックスである。
 
コメント
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