毎日少なくとも一箇所は、土産物屋さんに案内されるのが団体旅行である。今回のツアーでは、真の「真実の口」はツアーコースから外されていたが、その代わり、ローマ三越の土産物屋に案内され、偽の「真実の口」を見物することになった。
ところが、この偽の「真実の口」にはあまり若い観光客が寄り付かないのであった。
映画「ローマの休日」に「真実の口」が登場したことをご存知の方は、小生とかなり年齢的に近い方であろうと思う。
殆どが大学卒業の若い女性ばかりの卒業記念旅行者が大半を占める我々の団体では、この映画を見たことのある人は少なかったようで、彼女達には何のことかあまりぴんときていなかったようだった。
もっぱらの関心事は、お土産。若い女性達は、観光専念派とお土産専念派にきれいに二分されていた。大多数は、お土産派なのだった。
母親からの「頼まれ土産」も含みかなり高額な土産物、高級ブランドのバック・革製品・洋服などを多量に購入していた。しかし買い方はそれなりに上手なのである、日本国内の値段を熟知していて、差額を暗算しながら買い物をしていたのには驚いた。
100ユーロ以上の高額品は免税届けをすると日本の消費税相当の税金が返還されるのだが、ガイドさんの協力を得ながら、面倒な手続きを懸命にこなしているのにまたまた驚かされた。
この若い女性達の頑張りを横目で見ていると、ふとこんなことを思ったのである。
今回の旅行中色々な空港やホテルなどで見かけるのは大半が女性であった。若い男の子達はいったいどうしているのだろうか?家に閉じこもって、世間知らずのままで、ゲームに夢中だとしたら、将来の日本は本当に安泰であろうか?