第一の選択肢は誰でも「最後は自宅で」というものであろう。このためには少しでも長くひとりで暮らす工夫が必要である。
元気がよくて、話好きで、外向きであることが、人生を豊かにする大切な条件である。このためには無理のない範囲で趣味を持ち、外に出かけ、いつまでも気持ちを若く保つ努力をしなくてはならない。
具合が悪くなっても暮らしていけるような工夫、例えば家具の配置、緊急通報装置のついた電話あるいはペンダント型発信機なども必要に応じて考えねばならないだろう。
ただし、緊急通報装置を設置するためには二名から三名の「協力員」が必要である。
協力員の必要な理由は、緊急ボタンが押され消防署に通報がなされても直ぐには救急車が発進してくれるわけではない。 なぜなら、消防署から協力員に電話がなされ、協力員が様子を見に行くことになっているからである。
協力員は高齢者から家の鍵を預かり、緊急時には家に入ることができなくてはならない、このためには少なくともひとりの協力員が家の近くに住んでいなくてはならないのである。
こうなると隣人と親しく付き合っておく必要がある。