今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

お父さんの日

2011-06-13 | 記念日
今日の記念日「お父さんの日」は、毎日働いて一家の大黒柱として頑張っているお父さんに、月に1回、感謝の気持ちを表す日をと株式会社ヤクルト本社が制定。「人も地球も健康に」をコーポレートスローガンに掲げる同社の、お父さんが健康にとの願いが込められている。日付は13で「お父(10)さん(3)」の語呂合わせから。
2011年(平成23)の「母の日」(5月の第2日曜日)は、5月8日に終わったが、父に感謝を表す日「父の日」(6月第3日曜日)が、6日後の6月19日にやって来るが、今日の「おとうさんの日」は、毎月「頑張ってるお父さんに感謝しょう」という日だそうだ。
子供が親しみと敬意を込めて自分の父親を呼ぶ語「おとうさん」(お父さん、御父さん)は「おかあさん」(お母さん、御母さん)とともに1874(明治37)年から使用した文部省『尋常小学読本』(国定教科書第1期)に採用されてから、全国的に広まった。それ以前は「おとっつぁん」などが多かった(武士の階級では「父上」)。
1871 (明治4 )年の「廃藩置県」後、文部省が設置されると、翌1872(明治5)年8月に洋学者が中心となって起草した「学制」が公布(明治5年太政官布告第214号)され、日本の近代学校教育(義務教育制度)が始まった頃は、文明開化・近代国家建設を急いでいたので自然科学が重視された内容だったのに対して道徳 教育の必要性も説かれて、1886(明治19)年に検定制になり、検定済教科書が用いられるようになったが、そのころは県がどの教科書を使うかを決めていて、しかも4年間は変えることができなかったこともあり、1902年(明治35年)の教科書疑獄事件の発生を受けて、国定教科書に改められた。
国定教科書として発行された『尋常小学読本』(冒頭の画像左)つまり、尋常小学校(国民学校初等科)の国語読本は6期に分けられるが、1874(明治37)年から使用された第1期のものは、標準語を目指して、混同しやすい訛音(かおん[訓]なまり)である「イ」と「エ」、「ス」と「シ」等を区別するために、これらの音が冒頭に置かれたことから俗に「イエスシ読本」と呼ばれた(※1、※2)参照。
この時、父親の呼称の階級差をなくすことを目的に、「おかあさん」等と同様に造語したもので、公家言葉の「おもうさま」と庶民言葉の「おとっつあん/とうちゃん」を足して造ったものとされているようだ(ウィクショナリー)。
以来、お父さん(おとうさん)は日本語で父親また、子供以外の者が、子供の居る男性などを呼ぶ(女房が旦那を、又、他人が呼ぶこともある)最も一般的な親族呼称法のひとつであったが、戦後の洋式かぶれからか、近年は、「パパ」(お母さん=ママ)を使用いている人が多くなった(※3:「Benesse教育情報サイト」の2009年10月に行なった調査では、約半数が「おとうさん(おかあさん)派」であるが、「パパ(ママ派」が約4割となっているそうだ。)。
それはさておき、アメリカでは、「母の日」「父の日」とも国民の祝日に制定されているが、日本においては、どちらも、5月5日の「こどもの日」のように祝日法による祝日ではない。「こどもの日」は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨としている。
何故か知らないが、祝日法の趣旨に「母に感謝する」とは書かれていても「父」の字はどこにも見当たらないが、これは、「こどもの日」が出来た当時「子どもが生まれ育つ上で、どれほど母親の役割が大きいかということを、考えてもらうためにもせめて子どもの日くらい、母に感謝するということを盛り込もうということになった」・・・らしい(Wikipedia)。
かって、「父」の最大の役割は外で働き家族を「foster」(食べさせる、育てる、 世話をする)し、一家を守ることであり、「母」は家庭の奥行きのこと一切を任され、家庭内のことを全て守ってきた。そして、子供たちもそんな働く父や家事にいそしんでいる母の背中を見て育っており、仕事を離れたときは少々だらしないが、そのくせ威張ってばかりいる父親も、それはそれなりにちゃんと評価してくれていたことは、前にこのブログ「父の日」で書いた。
ここ ⇒今日のことあれこれと・・・父の日参照)。
そんな、父=パパを歌った面白い歌がある。2009(平成21)年5月2日に死去した人気ロックミュージシャン・忌野清志郎(いまわの・きよしろう、本名:栗原清志(くりはら・きよし)の「パパの歌」である。
YouTube -パパの歌 / 忌野清志郎
http://www.youtube.com/embed/rRXsOtbuZBA
休みの日のパパは、家でごろごろして、人前で平気でプーなどもしているが、・・・昼間のパパはちょっと違う。昼間のパパは光ってる。昼間のパパは格好良いぜ。働くパパは男だぜ・・・パパの良いところを見てくれと訴えている。
しかし、実際にはどうなのだろう・・・?本当に、今の子供たちが、忌野の「パパの歌」のように、家にいるときではなく、家の外で、頑張っているお父さんを素敵だと見てくれているだろうか・・・?そうであれば、「父の日」の行事でのお祝いなども、「母の日」同様に祝ってくれるだろうが・・・・。
インターネットリサーチのアイシェアが、「母の日‐2010年版‐に関する意識調査」と比較しながら、ネットユーザーの父の日に対する意識を探った父の日‐2010年版‐に関する意識調査をおこない、「お母さんより嫌われていた?2010年母の日、父の日、比較」という調査結果を発表している(※4参照)。
今年の父の日を祝う予定はあるのだろうかの質問に対して、「祝う」(28.0%)と「たぶん祝う」(20.5%)と答えた人の合計は、46,6%で、昨年「祝った」とする41.9%より6.7ポイント高いが、半数には至っていない。
今年の母の日を『祝う』とした人は63.2%(昨年の母の日を「祝った」人は49.6%)となっており、今年の父の日を「祝う」割合が14.6ポイント下回る結果になっており、昨年(・2010=平成22)年の「父の日」は「母の日」よりは祝う予定者が少ないことが浮き彫りとなっていたようだが、今年(2011年)の結果がどのようになるのか知らないが、恐らく、母の日以上に父の日を祝ってくれるなどといった結果は期待できるのだろうか・・。
平日は、ひたすら働いて当たり前、休日は家族と団欒するのが当たり前。仕事から帰った後や、休日などにリラックスして、ゆっくり休もうものならまるで「粗大ゴミ」扱い。金鳥のタンス用防虫剤「ゴン」のCMで使われた「亭主元気で留守がいい」のフレーズは流行語大賞(第3回〔1986(昭和61)年〕 新語部門)の銅賞を受賞しテいる(※5参照)。以下でそのCMが見られる。
YouTube - タンスにゴン 
http://www.youtube.com/watch?v=1Sk88hpvGGw
オバタリアンとも呼びたい元気はつらつな主婦たちの井戸端会議風の集会での解散場面で合言葉として締めくくられるこの言葉・・・、家庭内における夫の存在感の薄い姿は日本社会の“夫婦関係”の実情をうまく言い当てたものとして、これ以降すっかり「亭主元気で」が定着するようになるが、もう“亭主の沽券(こけん)”は丸つぶれもいいところで、戦前生まれの私たちの年代の者にはとても哀しく感じるのだが・・・。
この年の新語部門では、作家・林 郁(はやし いく)の小説『家庭内離婚』が”愛情は冷めてしまったのに、子供、老親、経済的自立の問題などで、離婚することができない夫婦(夫婦関係は崩壊しているにもかかわらず、家庭に 留まる夫と妻)の形態を的確に、かつ鋭く表現しており、伝統的な結婚観が音を立てて崩壊しているという現実を、明確に表す合成語である”として、表現賞を受賞している。
そして、会社での辛い仕事も、肩身の狭い家庭内での存在も、我慢に我慢をして、さあ、これからは、第二の人生をゆっくりと夫婦で過ごそうと・・・、定年退職を迎える頃になると、子供たちは皆独立しており、相手にもされず、定年を待ち構えていたかあちゃん(妻)から「もはや用済み」とばかりに三行半(離縁状=離婚届)を突きつけられ、年金も退職金もがっちりと半分持って行かれる時代となった。
ウイキペペディアによれば、1969 (昭和44年) 年の新聞記事には、“夫の退職を機に、それまで経済的な理由で離婚を控えていた妻が「いただくものはいただいてさっぱりし、老後を一人で送る」形で高年齢層の離婚が「じりじりと増えつつある”と報じられており(同年3月6日付朝日新聞「高年の離婚数増」)、この時代から中高年夫婦の離婚増加が話題になっていたことがうかがえるという。
そして、団塊の世代が一斉に迎える大定年時代、つまり、2007(平成19)年に起こりうる出来事だと予想される熟年離婚をテーマーに、2005(平成17)年につくられた、渡哲也松坂慶子が夫婦役のテレビドラマのタイトルにもなり(テレビ朝日系列「熟年離婚」。※8)高視聴率を獲得し流行語にもなった。
2007(平成19)年4月の年金制度改正で、離婚すれば、夫(妻)の厚生年金の一部(最大半分まで)が妻(夫)のものとすることができるようになった(※6、※7参照)ことから、定年を前にした世代の離婚・いわゆる「熟年離婚」が急増するかと思われたが、この年に急増した以降は実際には減少している(※8:「社会実情データー図録」の婚姻率と離婚率の長期推移参照)が、その背景には、「妻がもらえる年金額が予想以上に少ない」ということがあるらしい。とはいうものの、離婚予備軍と言われる定年を前にした世代の離婚を考えての弁護士などへの相談件数は年々増え続けていると聞く。世のお父さん方は今の時代では、家庭のことを気にせずに仕事一筋に頑張っていても・・定年になると、何時、家族から放り出されえるか分からないとの不安にでおびえていることだろう・・・。
この離婚の原因には色々とあるが、多くが「性格の不一致」を原因として挙げているが、一言で「性格の不一致」などと言っても、人それぞれに、その生い立ちも違うのだから、「性格」も「価値観」も人様々、違っていて当り前。それを一致させようと思う方がおかしいのであり、難しいことかは知らないが、ご互いに相手の性格なり価値観を認め合い、支え合うのが夫婦生活での一番大切なことなのだということを承知しておかなければいけないと私などは思うのだが、それが出来ず、許せないから離婚ということになるのだろう。
だから、熟年離婚者のあげる「性格の不一致」には、「長年の我慢の積み重ね」からの「我慢の限界」、つまり、長い年月の間に積もり積もったさまざまな事情、複雑な理由が絡み合っているということなのだろう。
テレビドラマ「熟年離婚」の主人公にも見られるような、実直・生真面目・堅物で、仕事一筋に生きてきて、家庭の柱として、家族を養っているという自負を持っているが、その反面で、家庭や子供の教育などは妻に任せきりで家庭を顧みない。しかも、妻が家事をするのは当然と思っており、「完璧にできて当たり前」で、できていないところには文句を言う。そして、たとえできていても、家事をしたことのない熟年世代の男性には、家事労働の大変さかがわからないため、家事をしてくれる妻やその労働を尊重する気持ちが薄いこともあり、感謝の言葉も述べようとしない。・・・結局、女房や子供たちの価値観や生き方と正面から向き合わなかった・・。これが、父親に対して子供が無関心となり、妻が熟年離婚を考えることに繋がる大きな要因になっているのだろう。
以下参考に記載の※9:「(財)シニアルネッサンス財団(主務官庁/内閣府)」のホームページに、夫用と妻用の 「熟年離婚危険度チェック」シートがある。「男は外で働き、女は家を守るものだ」など15項目で構成されていて、年齢別に“熟年・離婚危険度が出る。私の場合、テストすると33%であった。気になる人は、一度アクセスしてテストして見るのもよいだろう。私なども、古いタイプの人間なので、妻にとっても、子にとっても良き「おとうさん」・・とは言えなかっただろうが、最近は、出来るだけ、「ありがとう」の礼ぐらいを言うように心がけている。
「父の日」を国民的な社会行事に発展・定着させることを目的に、日本メンズファッション協会(※10)と日本ファーザーズ・デイ委員会(※11)の主催により、毎年、日本で最も素敵なお父さんとされる著名人に贈られる賞「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」が選ばれているが、19日の「父の日」を前に、第30回(2011年)の授賞式が7日、東京都内のホテルで開かれ、今年の「最もすてきなお父さん」に選ばれた5人が発表された。
選ばれたのは、政治・経済部門:富山幹太郎、学術・文化部門:川口淳一郎、学術・文化部門:佐々木健介、芸能部門:中山秀征、杉浦太陽さんたちである.選考基準は、・明るく楽しい家庭づくりをしている父親 ・父親学の実践者・厳格なしつけをしている父親 ・子供たちの良き理解者、良き教育者・お母さんと子供から見た、素敵なお父さん・社会の福祉に貢献し素敵な父親像をアピールしている人・ユニークな子育てをしている父親などとなっている。詳細は、日本ファーザーズ・デイ委員会ホームページを見られると良い。
最後に、以下参考に記載の※12「-モノグラフ・中学生の世界- VOL.10 中学生の父親~新しい父親像の誕生~」によると、現代の父親を語るときに必ずというほど、「ダメ親父」とか「権威の失墜」、「揺らぐ父親の座」というような言葉がついて回るが、子供と言っても一番難しい年代の中学生と話をしていると、「尊敬ができ、頼りがいのある存在」として父親を見ている子供が少なくないという。それは、子供たちや父親へのアンケートの結果などから、昔の父親ほどではないが、昔気質の頑固さを残しながら、子供との接触など、人間的な温かみを増したのが、現代の父親像である。つまり、「父性も残しつつ母性ももった父親といたもの」になっているようである。
子供たちへの「両親のようになりたいか?」の質問に対して、7割以上の子供から、父親のようになりたいと慕われているという。ただ、調査した資料などを見て、父親みょうりに尽きると思う反面、子供の自立が遅れており、特に男の場合、父親の傘に依存しているため、精神的な逞しさが生まれにくくなっている。“子供が自分を超えたときに父親の役が終える”ものだとするならば、何時まで経っても父親の力を超えられないと子供たちが、これから先、どのような型で精神的な自立を図っていくのかが気がかりである。・・と結んでいることを付け加えておこう。
昔気質の頑固さを残しながら「父性も残しつつ母性をももった現代の父親像」・・・それはそれで立派なものである・・・と、関心はするのだが・・・。
私には、そんな父親が本当に父親と呼べるのだろうか? 父親の使命はなにか?・・・といった疑問を感じていたものが、先に述べた調査結果の結びにもある心配事と答えが同じような気がする。
向田 邦子(むこうだ くにこ)の自叙伝的エッセイに、『父の詫び状』(1978〔昭和53〕年発表)があるが、これは自身の子供時代の家族と日常的な話題を盛り込んだ作品であり、全24編。うち22編に父が登場する。
「優しい」が取柄の父が誉めそやされる昨今、ここには、昭和の時代の「厳しい」が憎めない「父」がありありと描かれている。唯一の稼ぎ手として家族に君臨し、威張り散らす・・・そんな父をたて、子供に愛を注ぐ母、実はそんな母の手の中で転がされている父・・。それは、けっして威厳に満ちた父の姿ではなく、父親としての威厳を保とうと必死になっている、素直になれない子どものような男の姿である。私の父や叔父などもそうであったが、見方によっては滑稽にさえも見える。この生き生きと描かれている暖かい向田家の家族の光景や家族は、昭和の時代にはごく普通に見られたものである(※13)。
表題作「父の詫び状」は、仙台の実家から東京の寄宿先に戻った娘を待っていた父からの封書に至る物語である。娘に直に労のねぎらいの言葉一つかけることができない父の手紙には一体何が書かれていたのか・・・。以下で、この作品の朗読が聞ける。愛情と反感をないまぜにしながらも、そこには確かな「父親の発見」があるだろうと思う。
[立読み版]向田邦子 父の詫び状(SkyDrive版): “えぷろんの朗読本棚
http://epuron-rodoku2008.seesaa.net/article/121356236.html
以下参考に記載の※12:「父親像の復興は可能か」にも書かれているように、敗戦によって破壊され、失われた物は数多くあるが、その中でいまだに復興されないものに日本人ひとりひとりの「父親像」がある。そこにもあるように、「父性」と「母性」とは子供にとって本来異なる特性を有するものである。そして清水久二(横浜国大名誉教授)は、言っている。父の役割は長期的な子の成長を考えることであり、子供もそんな父親を見ている。しかし、理想とする父はいない。品行方正な男、こまめに子の面倒を見る父がいるとすればそれはもはや父ではない。習慣的な存在としての父である。一敗地にまみれること、それが男の真の姿である。男女の役割分担の混乱はその協力関係をギクシャクさせる。21世紀の情報化、機械化社会にあって男女の違いが単に生物学的相違というのではなにか物足りないし、中性化は確かに国力の漸次的衰退を招くであろう。
実際自分が男として、女としてだれを理想的モデルとして生きるのか、を求めない人はいない。多様な要素をすべて包括し、普遍的な人間の像、その具体例としての父(母)親像を提示できるのはひたむきにこの世を生きた個人の仕事であり、科学界の仕事ではない。・・・と。この論調には色々、反論する人も多いだろうが、このような意見のある事も知っておく必要があるし、私もそのような意見に近い考え方を持っている。
“家族の絆”が年々弱まっているといわれる中、2011年5月、「父の日アンケート調査」がリユースショップを展開するサンセットコーポレイション(※15)によって実施された結果“大震災(東北地方太平洋沖地震)の影響”が大きく反映されたものとなり、家族とのコミュニケーションや絆への意識の高まりとともに“頼りになる父親像”が浮き彫りとなったという。
最大の特徴は、3人に1人が「震災後、父親への想いや行動に変化があった」と答え、その中で最も多かったのが「頼もしさが増した」など、ここぞという時に頼りになる“父親の存在感”についてのものとなっている。また若い年代ほど父親の“威厳復活”を感じる割合が高いという。そして、「震災があったことで、家族の絆が以前とは比べ物にならないほどに強まった」といえるのだそうだ(※16)。
私が住んでいる神戸の町も、阪神・淡路大震災で町も産業家も崩壊し、多くの死者を出したが、震災後、地域との結びつきや家族の絆は強くなったといわれている。実際に町を歩いていても、それまで、核家族化で年老いた親と子供夫婦が別所帯で住んでいた家でも、震災後には同居るようになり、1軒の家に姓の異なる表札が2枚かかっている家を多く見るようになった。そこには、家を再建するための経済的理由も大きく影響しているのだろうが、困ったもの同士の助け合い、結束力は非常に強くなったのは事実であると同時に、そこに済む、父親への信頼感、期待感も強くなっている。3世代家族のように人が集団で一緒に生活をするようになると、おのずから、そこには、家族を引っ張っていくリーダーが必要となる。そのような中で、当然、父(母)の役割も、それまでとは違ったものとなってくるだろう。中でも、父への期待感は高まるだろう。だからと言って、昔のお父さんのように威張り散らす必要は無いが、家族を支えているリーダーとして、子育てには、母親とは違った形でどのように関わっていくかは考え直すことも良いのではないか。 
昭和の時代、私が仕事を始めた昭和30年代には、まだ、毎月の給与などは給与袋に現金を入れて貰って家に持ち帰った。会社では、総務の人から給与を受け取るときに「今月はご苦労桟でした」とねぎらわれ、給料日に家に帰ると、お母さんがお父さんの大好きなお酒と特別な夕食を用意してくれており、夕食時に、子供のいる前で、おかあさんに給与を手渡す。お母さんが袋からお金を出して、ニコニコしながら数えている姿を見て、サラリーマンの子供の場合など特に、自分のお父さんの働く姿は見ていなくても、月に一度まとめて会社から貰ってきた普段は見ない多くの金額に、「スゴイ!」と驚き、お父さんが、苦労して働き、お金を稼いできていることを再認識し、同時にお父さんの力を改めて見直していたものである。そして、お母さんの口から「今月も有り難う!」との感謝の言葉とともに、お父さんの盃にお酒を注いでもらい、その日の家族での楽しく夕食が始まる。
会社での厭なことも何かもこの日だけは忘れて、一家の主である事に誇りを感じていたものだ。最近は給与も振込みで、このような姿を見ることもなくなっただろうが、月に1度くらいは、家族全員でおとうさんに「ありがとう!」と感謝の意を述べてあげてほしいものですね。
(冒頭の画像左:第1期国定国語教科書「尋常小学読本」、右:向田邦子著『父の詫び状』文春文庫)
参考:
※1:国語教科書
http://libdspace.biwako.shiga-u.ac.jp/dspace/bitstream/10441/393/4/%E8%BF%91%E4%BB%A3%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8%E3%81%AE%E6%AD%A9%E3%81%BF%E3%80%80%E5%9B%BD%E8%AA%9E.pdf#search='イエスシ読本'
※2:変体仮名のはなし(その3)
http://blog.livedoor.jp/hnnk0/archives/51555256.html
※3:Benesse教育情報サイト-パパ・ママ派が約4割。5割はお父さん・お母さん
http://benesse.jp/blog/20100225/p1.html
※4:2010年「母の日」「父の日」比較!昔嫌われてたのは……?
http://news.livedoor.com/article/detail/4832528/
※5:亭主元気で留守がいい - 新語・流行語大賞
http://singo.jiyu.co.jp/nendo/1986.html
※6:社会保険庁:離婚時の厚生年金の分割制度について
http://www.sia.go.jp/topics/2006/n1003.html
※7離婚問題・熟年離婚 年金分割の基礎知識
http://dmst.info/
※8:社会実情データー図録
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/index.html
※9:(財)シニアルネッサンス財団
http://www.sla.or.jp/index.html
※10:一般社団法人日本メンズファッション協会 | MFU
http://www.mfu.or.jp/
※11:日本ファーザーズ・デイ委員会
http://www.fdc.gr.jp/
※12-モノグラフ・中学生の世界- VOL.10 中学生の父親~新しい父親像の誕生~
http://benesse.jp/berd/center/open/report/monograph/chu/vol_10/index.html
※13:向田邦子の「父の詫び状」 - 女性が輝くNHKオンデマンド! - navicon
http://navicon.jp/feature/nhk-josei/josei_2.htm
※14:父親像の復興は可能か(PDF) 清水久ニ
http://www.h6.dion.ne.jp/~shim-his/father.pdf#search='父親像'
※15:サンセットコーポレイション
http://www.sunset-co.jp/index.html
※16:震災後に変化した父親像、深まる家族の絆~父の日アンケート結果~
http://www.news-gate.jp/2011/0604/7/
厚生労働省:統計調査結果厚最近公表の統計資料>最近公表の統計資料
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/
ドラマ「熟年離婚」
http://www.tv-asahi.co.jp/rikon/02_outline/index.html
図書カード:太宰 治「 父」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card245.html
日本記念日協会
http://www.kinenbi.gr.jp/index2.html
ヤクルトホームページ
http://www.yakult.co.jp/

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