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今週のお軸は 木守り 赤楽茶碗に木守りというのがあります

2020-10-27 16:51:37 | 床・軸

生徒さんが このお軸の出る時期ですね と

毎年同じですけれど 覚えていただいているのはうれしいです

 

収穫の時に  たくさん実をつけていただいてありがとう

来年も たくさん実がなりますようにと すべてを取らずに 何個か残しておくことですね

 

木の枝に 少し残った実は 鳥さんのごちそうにもなります

 

 

子供のころは 知りませんでした

お茶をするようになって それから いろんな言葉を覚えました

 

今は 木守りと言えば ・・・ 赤楽茶碗を思い出します

ほんものはみたことがない もちろん 門外不出で ・・・

 

利休さんが長次郎に焼かせた七つの茶碗のうちの一つ

黒が3個 赤が4個

 

黒楽 大黒 ・ 東陽坊 ・ 鉢開

 

赤楽 唯一残っているのが 早船 畠山記念館にありますね

 

木守りも赤ですけれど なぜ 木守りの銘が付いたかというと

誰も欲しがらず 最後まで残ったので 利休さんが 大事に使われたとか

 

地震で壊れて 粉々になって その破片一つを正面に入れて

楽家の惺入さんが復元されたのが 今でもあるそうです

個人所蔵ですので 表に出ることはないでしょうけれど

武者小路さんでは 家元襲名式の時は このお茶碗がないと成り立たないとか 

 

数百年の歴史とか お道具の重み

壊れたものから 再生して 受け継がれていく技術 心

正面の 一欠片は 本物ですから 周りと色は違っても その景色は格別なものがありますね

同じ色にもできたでしょうけれど 本物の色が際立つように 補修した 周りは

薄い色で仕上がっています

 

やはり 赤というのは 壊れやすく 残っているものは少ないのですね

無一物 ・ 加賀光悦 ・太郎坊

すべて それなりの場所に収まっています

 

桃山時代の 歴史を背負った名碗

どんな 歴史を見てきたのか どんなお茶会に登場したのか

しらべてみると面白いでしょうね

 

無一物は 地元のお殿様 不昧さんがお持ちの時代がありました