口切の濃茶で 楽を使おうかな ? と
楽茶碗にもいろんな色があります
表の知り合いの方は 黒が濃茶 赤がお薄 とおっしゃいましたけれど
そうなんでしょうか ?
裏の方に大樋の飴は 使えなくはないけれど あまり濃茶には使わないほうが良いと
言われたことはあります
でも 無地だし 私は別に構わないと思うんですが
実際 使っています
赤は弱くて 世の中に残っている数が少なく 黒のほうが多いから
黒が主流になるのかな
利休さんは 黒がお好みで 派手好きな秀吉は赤がお好み
千家のお茶の世界は 利休さんが中心からなのか
黒を好まれますね それで 濃茶は黒
赤でもいいお茶碗がたくさんあります
白の不二山は国宝だし
赤の加賀光悦は相国寺の承天閣美術館で
めったにお目にかかれません
不昧公展で 松江に来たので お目にかかりました
よかったですね 大ぶりのへら目の いろんな色目の景色があって
見ごたえのあるお茶碗でした
パスポート買って 何度も通いました
同じ赤の無一物は重要文化財で となりに並んでました
端正な ふんわりとした
手当たり 口当たりがよさそうな 優しいお茶碗です
加賀光悦とは 正反対の 趣でした
好みで 私は 加賀光悦派
なかなか あんな斬新な楽茶碗は見かけませんよ
赤は赤で
お薄もいいけれど 濃茶を飲んでもいいと思うんですが
お茶会の展観も黒が多いです
私は黒は筒なので 炉開きは赤にしようかと
今日はちょっと出して お薄を飲みましたけれど
同じお茶でも 楽でいただくとおいしく感じます
お茶碗を温めておいて それから お茶をたてました
それでも ガンガン煮えた湯は怖いので 少し温度を下げて
真冬は使えませんね ご用心 ご用心
6代 左入の赤です
箱は 旦入と直入の極め
大宗匠の箱がついてます
窯傷がありますけれど それが景色になって面白いお茶碗です
300年以上前のお茶碗が けがもせず
もろいといわれた赤が よくのこっていたなと思います
手の中で 時を感じます
掌の中で ほんのり温かさを感じていただく一服はおいしくて
幸せなひと時です