猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

古道のあとは千枚田。

2016年06月01日 06時57分38秒 | 紀伊半島一周

 

 

本当に、ただただ美しかった。

 

 

「千枚田に行くなら、あそこは水を引いたばかりだから、
   雨だけど、今が一番綺麗ですよ」

熊野古道歩きを終えて、車を停めた場所まで戻るタクシーの車内で、
運転手さんに、そう教えてもらう。

「先日はTVの人を案内しましたよ。
   あそこは、撮影の人がたくさん来るんだよねぇ」
と、千枚田のこと、
加えて、周辺の水の豊かさなど、
お国自慢、世間話を織り交ぜながら。

とはいえ、都会育ちの我々には、
想像もつかない『千枚田』の全容。

確か、能登で見たのは、数百枚ぐらいだったからと、
『千枚田』とは、単にたくさん棚田がある風景、
くらいに考えていた。
(数百枚でも想像を絶するくらい凄いことだけど。
   そして今調べたら、能登のも千百以上あるらしい!)

が、車を走らせ、山を登ることしばし、
突然開けた、目の前の光景に、皆、言葉を失う。
 
 
 
写真じゃ伝わらない雄大さ。
 


「...すごい!」

見渡す限りの『千枚田』。

思った以上の『千枚田』。

一説には千三百枚以上あるという、
小さな隙間まで棚田になった『千枚田』には、
これを作り維持してゆくのに、どれほどの手間と時間がかかるのだろうと、
瞬間、想像と畏敬の念を、ただ、膨らませるしかなかった。

のんびり蛙の鳴声と、隅々まで手入れの行き届いた、
人の仕事の対比。

あそこで暮らす蛙は、さぞかし気持ちがいいことだろう。

雨が煙る様もさらに美しい、
来てよかった、『丸山千枚田』。
 
 
 
小さな隙間まで、残さず『千枚田』
 
 
思い思いに写真を撮る4人。
 
 
 
一人、二人、我々の他には、静かにカメラを構える人の姿があるくらいで、
これは良い日に行き当たったと、
降り続く雨に感謝しながら、怪しい四人組もすかさずパチリ。

そういえば日本の近世以前の稲作は、
傾斜を利用して水を引く、棚田が基本であったという。

綺麗な水で作られた米は、きっと美味しいんだろうな。

晴れた日なら、きっと夕陽の映る様も素晴らしいんだろう。

人の暮らしは美しい。
 
 
 
これを維持されている方々の偉大さにも、言葉を失う。
 







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2 コメント

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素晴らしい (いなひこ)
2016-06-01 13:24:16
段々畑や稲作の田圃など見てると、日本人の律義さを感じ誇りに思います。
重労働だと思うけどキッチリ・キレイ・キチョウメン。
素晴らしいです。

オバマさんがいらした時の被爆者の方々の凛とした品性に日本人の誇りを感じました。
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本当ですね。 (erima)
2016-06-02 05:00:14
いなひこ様

本当にどこの畑も田んぼも、キッチリ・キレイですよね。
この千枚田もすごい山の中なのに、
綺麗に隅々まで手入れが行届いていました。
今はオーナー制度をとっているそうですが、
それでも、担当されている方は、キッチリ、
責任を持ってお仕事されているのですね。

日本人の誇りは、他の国の人には
わかりにくい種類のものかもしれませんが、
『声が大きい者が勝つ』わけではない、静かな強さを、
大切にしてゆきたいですね。
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