みっく・じゃがの「ひとりごと日記」

日々思うこと、考えること、時には写真も

タブノキを染める

2014-11-14 15:49:51 | 日記

今年は初めてタブノキを染めてみました。

わがマンションの庭木の一つで、今まで「染めたらきれいなんだ」と聞いていたのです。

『タブの木』だと思っていたら『タブノキ』だと染色図鑑に書いてありました。

図鑑によるとこの木は銅媒染が合うとのこと。

それで、すべて銅媒染にしようと、まずは染め液で染めました。

     

とっても綺麗なピンクに染まり、それは息をのむほど(大げさではなく)でした。

糸は左からシルク平巻糸1/6 2綛、真ん中はタッサーシルク1500d/片 1綛、右はシルク真綿糸巻スラブ1/6 1綛

タッサーというのは柞蚕糸のことで、山繭に似ています。

非常にツヤツヤとしていてやわらかい糸で、繊細な織りができます。

ですが、すべてがこんなに美しいピンクに染まったものを銅媒染するのは

本当に嫌だったんですが、このままでは無媒染なので、後媒染をしなければなりません。

ということで 染色図鑑を参考にして 酢酸銅で媒染をします。

この酢酸銅という化学物質は劇薬で、免許証だけでは売ってくれません。

免許証のほかに印鑑を求められます。

そんなものを使って媒染するので、キッチンの排水口に捨てるわけにはいきません。

なら、どうするか・・・それは・・・ちょっと・・ね?

媒染後は、最初の染め液に戻して、例の「化学のままで終わらない」です。

そして、乾かすと

        

こんな風になっちゃいました。ちょっとガッカリです・・・

が、それなりにいい色ではあるんです。特に左3本のキラキラ感は素晴らしい。

 

まだまだタブノキはいっぱいあるので、次の日に媒染を変えて染めました。

ミョウバン媒染されて濡れそぼっている糸クンたちです。

「ボクたち染められるのを待ってるんだよ」と言ってる気がします。

左から真綿糸巻スラブ1/6 1綛、 平巻糸1/6 2綛

          

タブノキの染め液はこんな色です。これに入れて染めます。

沸騰後 弱火で30分煮て翌日まで、そのままおきます。

        

翌日 染めた糸を洗って干しています

        

朝日に輝いてきれいですが、これで乾かすと、薄黄色にしかなりません。

ですので、2度染めしました。

そして干しているところです。

        

どうですか、ずいぶん違うでしょう?

乾くとこうなりました。

        

ただ、赤茶色のようですが、垂らして揺らしてみると、その陰にピンクが仄見えします。

実にいい色になりました。上品です。

自画自賛しているようですが、今回でタブノキは止めにしようと思いました。

1回で染めきらない、私には好ましくないです。

 

 

 

コメント (10)
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