前回 教材57≪浮かし織りのランチョンマット≫に続いて、教材58も浮かし織りです。
前回のblogで 浮かし織り がよく解らないというコメントをいただきましたので
浮かし織り について 少し説明します。
「緯糸(よこいと)で地織りをしながら、模様を織るために別の糸を織り
模様の部分だけを表に糸を浮かせて織ることを”浮かし織り”」といいます。
前回のランチョンマットは模様部分だけの”浮かし”だったので”絵緯(えぬき)”といい、
今回の場合のように、織りの端から端まで通す織りを”通し緯(通しぬき)”といいます。
浮かし織り の場合は裏を上に見て織ります。
つまり、織っている裏側が表の模様になります。
なぜ、そんなことをするかというと、曲線を表すには その方法でしか表せないからです。
とうぜん、曲線の浮かし織りは上級者になります。
図案はこれです 裏図です
この模様を6模様織ります。
109本の整経(経糸を張ること)で、4羽の綜絖(1㎝4本)で幅27㎝の織り上がりです。
一模様が経糸24本なので、最後の左1本は赤色で表し、右1本目と同じ目を取り、
同じ模様にするんですよ、ということを示しています。
そのことで、模様を左右対称にします。
模様を対称に織るには奇数の整経にしなければなりません。
糸は縦・横共にリネン(100%麻) 模様糸は紙糸です
織っている最中です
図案を見ながら模様の部分の糸を拾って 紙糸を入れます
織り上がりの裏側です
表に返した模様です
表側 全体の感じです
図案を自分で考えるのか というご質問がありましたが、基本の形があります。
それを基に組み合わせて 独自のものを書きます。
織ることよりも、実はこれが時間がかかります。
ちなみに、紙糸は紙でできていますが、水に濡れても切れることはありません。
最近、ラフィア(椰子の葉の繊維)が手に入りにくくなったので、重宝しています。
後から追いかけるように迫っているので、次にかかっています。 急げ~