前回のブログにもちょこっと書きましたが、アカシアが染め上がりました。
2年前にも書きましたが、夫がパミール高原を旅行してダニを持って帰るかと思いきや、
染めたマフラー3点(ザクロ、アカシア、玉ねぎ)の他、染め材も買ってきてくれました。
染め材のアカシアを染めて、とてもいい色になったので、国産はどうなのか?
というのが夫の興味を引いたようです。
マンション敷地内のアカシアに花が咲いたときから注目していて「花が落ちたらもらおう」と言っていました。
いい加減に応えていたのですが、この暑いさなか、夫は ほうきで掃き集め、小石や砂を払って
花びらを陽にさらして、干してくれました。
そうまでされちゃぁ、染めないわけにはいかないでしょう。
というわけで、この暑い、気温36度という日に、染めました。
地獄の炎もこうではないかという暑さに囲まれて染め上げ、ホッと一息ついています。
ウズベキスタンより色が黒いようです
糸はシルク真綿リング1/6をつかいました。
染める前に汚れを落とすため精錬という作業をします。
40℃のお湯に入れて沸騰したら火を止めて30分置きます。
糸を洗ったら40℃のお湯に 熱湯で溶いた生ミョウバンを入れてミョウバン液を作り
先媒染用の糸を3綛入れて、沸騰したら火を止め 30分置きます。
糸を洗って染め液にいれて染めます。
銅媒染は後媒染なので、先に染めに入ります。
ミョウバン媒染用(右)と銅媒染用(左)
ミョウバンに3綛、銅媒染に1綛
糸を入れて染めようとしているところです。
すでに、色が違ってきています。
沸騰したら、弱火にして30分煮ます。
両方とも このまま液に浸したまま翌朝まで置きます。
翌朝、糸を洗って色具合を見ます。
染め上がりです
左がミョウバン媒染した3綛、右が無媒染の糸です。
ミョウバン媒染の糸の色落ちを防ぐため、ソーダ灰を水の10%溶いて糸を浸します。
10分経ったら水で洗って干します。
右の無媒染の糸を銅媒染します。
規定の量の酢酸銅を熱湯で溶かし規定の水に入れ、糸を入れて20分置きます。
洗って元の染め液に入れて10分置き、洗って干します。
完成です
干して、完全に染め上がりです。
ミョウバン媒染は黄金色になり、銅媒染はしっとりとした落ち着きのある色になりました。
花びらは水性なので、染めたときに美しい色でも 必ず色落ちがやってきます。
それを少しでも防ぐために、色によって アルカリのソーダ灰、酸性の酢酸などを使って色落ち止めをします。
銅媒染や鉄媒染など化学薬品を使う場合は、そのままでおかず、媒染後に元の染め液に入れて
草木染めを完成させます。
これは、化学薬品を使わなければ色が出せないという不本意な事実を、少しでも軽減したいという
私の気持ちです。
さて、これをさっそく織り機にかけて織ることにします。