ブータン帰りの友人から天然の『ラック』をいただいていました。
『ラック』とはカイガラムシの分泌物からできる天然樹脂です。
それを染料にすると、このような美しいピンクに染まります。
染料屋さんに『ラックダイ』というものがありますが、
これはラックのエキスを水溶液にしたものです。
というわけで、なかなか天然のものは手に入らないので、ラッキーでした。
ブータン土産ですが、ラオス産のものでした・・・
1 乾燥していたものを2晩水に浸して、この液も染め液となります。
2 ラックは固まりになっていたので袋に入れて熱湯に浸けほぐしながら煮出します。これを3度。
3 ここでリトマス試験紙登場 phを見ます。
ph7(ほとんど緑)なので、酢酸を入れてph2までします。これは朱色です。
4 ここでミョウバン媒染をしておいた糸を入れます。糸はシルクテープを2綛、シルクループを1綛。
5 沸騰して30分弱火で染めます。翌朝までそのまま浸けます。
染め上がったシルクループです
6 さて、織り始めます。
経糸をかけて糸綜絖に通し、4枚綜絖とします。(模様織りの基本です)
今回も単色の王様・吉野織りにするため、糸綜絖に通す時にその織り図に添います。
筬(おさ)は5羽です(1㎝=5本・5段織りになります)
織り上がりです。
シルクループはガタガタとしたくせのある糸なので、模様がはっきり出ません。
ですが、奥ゆかしい私(?)の本領は、見えそうで見えない、見えなさそうで見える、
よく見ると「あれっ?模様織りじゃないの」と感じさせるのがミソ
というわけで大写しです。
34㎝幅 210㎝丈のストールです。
幅が大きいようですが、細い糸なので首にかけるとそんなに大きくなりません。
果物に付く害虫のカイガラムシとは別物でしょうね。
織機は大きいですね。私が子どもの頃 ひばあさんが
家で足で踏んで織っていた機織り機を思い出しました。
地模様?というのでしょうか きれいに出て とてもいい
色になりましたね。
ため息の出るようなピンク色です。ラックと言うのですね。
はいはい、奥ゆかしさが出ている織り方ですね。(笑)
幅は今気付きましたが大体反物の幅になるんですか。
いくらでも広く出来るんですか。
宮崎で貝紫で染めたものを、美智子様が皇太子妃だったころ、献上したことがあり(私ではむろん、ない)とても気に入ってくださいました。やはり貝の分泌物とか。
織り機はこれは卓上の綾織り機で、写真を斜めから撮ったので、大きく見えます。
幅40㎝まで織れるものです。ストールはこんな程度の大きさでOKです。
いつもはくりまんじゅうさんのひいおばあさまが使われていたような(たぶんですが)
足で踏む高機(たかはた)という織り機で織っています。
織り機は大小合わせて5台あります。
反物と言うのは幅がどれほどなのか、わかりません
私の織り機は大きなもので(高機=たかはた)幅は72cmが限度です。
貝紫を染めている方にお会いしたことがあります。
古代 染めていた方法を復元した方ですよね。
見せていただきましたが、上品で素敵な色でした。
今年 畑の葉物に始めて カイガラムシがついて
葉物は収穫〇に気候の異常とがっかりしていました
ネットで調べました
人間様の生活にいろいろな方面で使われているんですね
素敵な色に染め上がる変化に
私も 天然染料で糸を染めたくなりお店を捜しましたら
山梨のアナンダ店にキットで売られていました
楽しみが 増えました
やさしい色のストール織り方はわからないけれで
とっても素敵ですね
面白いです。
織り方は、以前 ベビーアルパカで織った吉野織りと同じです。
私も、染めをするようになって、カイガラムシでもその植物によって違うんだなぁと分かった次第です。
サボテンにつくカイガラムシはコチニールといって赤くなります。
これは動物臭い匂いで、染めながらオエッとなることがあります(笑)
昔縫ったことがあるので思い出しています。
自分で幅を決めるので、好きな幅に織ります。
夢のような趣味ですね。
淡いようで深みのあるピンク色が、とてもいい色です。
こんなストールが一枚織あがるごとに
ふあ~りと
天女さまになれそうで・・・
植物や虫などが、人間様におおいに貢献していることを知らされました。
ありがとう・・・
化学染めのいいところもありますが、天然のものが醸し出す色もいいものです。