植物の剪定の時期となり、我がマンションでも10月半ばに 植木屋さんが来て
庭木の剪定をしました。
いつものことなので、袋を持って現れる私に優しい対応をしてくれます。
ケヤキとタブノキをいただき、ベランダで保存をし4日から染めにかかりました。
今回染める糸たちです。
左から真綿リング2綛、真綿巻糸スラブ2綛、白いのが精錬済みの平巻糸1綛、右端が未製錬の平巻糸1綛
植物は糸の総量と同量使い、染液を作ります。
ケヤキはミョウバンを媒染にすると赤茶色になります。
というわけで、ミョウバンで先媒染しました。
その後、染液に入れて沸騰したら弱火で30分煮ます。
染め上がりです。
糸によって、染めの出方がずいぶん違います。
右の未精錬の平巻糸は、別物のようです。
すぐ左の平巻糸と同じとは思えません。(他人事のようですが、予想はついていたのです)
翌日は鉄媒染をしてネズ黒色を出します。
染めて、木酢鉄の媒染剤をお湯に溶かして漬け込んでいるところです。20分です。
私の場合は、この糸を洗ってから、元の染液に戻します。
これをすることで化学で終わらないということです。
洗って 干してます
ずいぶん黒いですが、乾くとこうなります。
絹糸のツヤツヤした風情がいっぱいの素敵なネズ黒になりました。
糸は左が真綿糸巻スラブ、右2綛は平巻糸製錬済みです。
さて、明日はタブノキを染めます。
見てるだけで、どんな色になるのかワクワクします。
昔主人のワイシャツをダイロンで染めて
娘のスモックを作った事がありましたが
綿と混紡の物は染め上がりの色が違いました。
大変だけど、楽しそう!
化学で終わらない とは私の頭ではこれも分かりません。
ケヤキやタブの木 サクラが染料になることは分かりました。
そして下の写真は 艶々と光沢のある糸に仕上がった
ことは 素人の私にも分かりました。
ベーコンなどの燻製に凝っている男性が 朝の散歩で桜並木の下に落ちている
枯れ枝を まいにち拾ってきて 集めているそうです。
桜の土手も 少しづつ きれいになっていきます。
循環の世界に気づくと 楽しくて仕方ないですね。
手がかかるだけに染め上がりが期待されますね。
いったいこの艶々のこの糸では、なにができるのでしょうか?
またアップしてくださいね。
こういう色になるんですか。好みの色です。
ウールや木綿ではまた違った風合いが出ますね。
奥が深いし、なにより剪定したケヤキで染めるというのが
人間らしい作業だと思いました。
中間色の淡い色に染め上げることができて
シルクの 光沢を引き出せるので素敵ですね
ねずみ色に染めた糸を手にとって見てみたい
素敵でしょうね
私も[sogno]のcd 買いました。
札幌(STV)ラジオで番組を持っていると サイトに載っていました
ジーンと心に響く詩が多いですね。
札幌 出身 ~~~応援します
化学染めは、混ぜる割合などで決まった色が出るようですが、
草木の染めは、いつも違う色になります。
ガッカリしたり、驚きから喜びに変わったり、さまざまです。
ここで発表した染めや織りの作品を単純に見ていただければ嬉しいです。
「化学で終わらない」というのは
染めは無媒染で染めてもいいのです。
でも、それでは堅牢度(染めが定着する度合い)が定まらず、すぐに色がなくなってしまうわけです。
色を定着させるために、草木染めでも化学の媒染剤を使うのです。
そうすることで、色落ちを防ぎます。
ですが、そのままで作業を終えることは、純粋な自然の染めではないと思っています。
もちろん、そういう染めをする方もいらっしゃるでしょうが、
私の師匠はそれを良しとしない方でした。
なので、色落ちを防ぐために化学で媒染をするけど、
終わりは最初の草木の染め液に戻して自然の染めに徹底するとしています。
肥料として土に還せます。
それも草木染めをする者としては誇らしいことです。
お店で手に入れられるものはいつでも染められますから。
この季節は樹木が冬を迎えるために剪定の時期でもあるので、
一度にわんさか集まって、我が家のベランダはすごいことになります。
染める時は、一応用途を考えますが、今は個展で観ていただいて買っていただくために、
余分に染めたりしています。