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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

斉加尚代さん講演会御礼:良心を幕引きさせない!

2018-12-01 22:33:22 | グループZAZA活動報告
山田肇さんによる斉加尚代さん講演会の報告です。なお、今年度の5回の講演録はいずれ冊子として頒布いたしますので、その折には是非お買い求めください。


11月25日、2018年・グループZAZA連続講座「メディアの現場から―歴史をふり返り、今を考える」の第5回目、斉加尚代さん(毎日放送報道局・ディレクター)講演会『メディアと教育が標的にされる時代―私たちがなすべきこと』は、80名を超える方々の参加をえて、盛況のうちに行うことができました。参加いただいた方々、ありがとうございました。

斉加さんは、これらのドキュメンタリーを制作し取材する前は「答え」はない。取材しながら、「答え」を見つけていく。外の世界にあるものから、取材で大事なものを見つけて知らせると言われた。

「2001年ふたつの出来事といま。教育と愛国を考える」ということで、その一つめ、「日本書籍の中学歴史教科書が慰安婦記述をめぐり」採択が激減し、ついには倒産に追いこまれた。
その二つめは、NHK「ETV2001~シリーズ 戦争をどう裁くか~第2回 問われる戦時性暴力」の番組が、自民党の安倍晋三や中川昭一らの圧力によって改変させられた問題。

「2001年ふたつの出来事」以降、安倍晋三らと「新しい歴史教科書をつくる会」らの右派は、「慰安婦問題」「南京事件」「沖縄集団自決」の3つを「自虐史観」とし、それらを否定するための活動を続けてきた。

そして、『教育と愛国~教科書でいま何が起きているのか』の中で、元東大教授・伊藤隆は、「(歴史から)学ぶ必要はないんです」と答える。また、「育鵬社の教科書が目指すものは?」と訊かれて、「ちゃんとした日本人をつくるっていうことだ」と答える。「ちゃんとしたというのは?」と訊かれると、「左翼ではない」と言った。

民主主義の崩壊は言葉から始まる。異を唱える者は「左翼」だ、「反日」だと、標的を定めてバッシングし攻撃して黙らせようとする。「デマとフェイク」で歴史を否定し、「虚構の物語」つまり「ファンタジー」を作り上げる。これでは、まともな判断ができない。

今、「メディアと教育が標的にされる時代」にあって、バッシングにひるむことなく、声を上げ続けることが大切だ。不服従というのが大事。

「君が代」不起立をしたZAZAのみなさんが、声を上げ続けているのは、世の中に伝わっている。声を上げられなくなるのが、一番怖い。良心を幕引きさせないで、自分の言葉をもつ、自分の言葉で語ることが大事だと言われた。

メディアの最前線でバッシングにひるむことなく、負けることなく、真実の報道をつづけておられる斉加さんの芯と骨が伝わる講演でした。

「君が代」不起立は「非行」でも「信用失墜行為」でもない、教師の良心を踏みにじり、歌えと命令する方が間違っていると「君が代」不起立処分に抵抗する闘いを続けてきたことに勇気と元気をもらった講演でした。(山田肇)

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