ただいま、GWの真っ最中です。しかし、東京都教育委員会のあまりにも横暴な処分の出し方や、大阪府教育委員会の「命令」さえ出せばそれで事足りるというような遣り方に対して、私たちにできることは、「そのような遣り方はおかしい。」と声をあげることです。声をあげることによって、私たちはつながることができます。つながることによって、いわゆる公権力をただすこともできます。休み明けには、この問題について、多くの方々が声をあげてくださることを望みます。
下記は、レイバーネットMLに投稿された、「君が代」解雇をさせない会」の佐々木有美さんのメールです。
都教委は、4月30日、入学式の「君が代」処分を発令しました。処分を受けたのは2名。淵江高校の井黒豊さんに減給6ヶ月、板橋特別支援学校の田中聡史さんに減給1ヶ月でした。
不当な処分に抗議の声をぜひ!
○総務部教育情報課(都民の声を聞く担当) :電話 03-5320-6733
FAX 03-5388-1726
○人事部職員課服務係(処分を発令する担当) :電話 03-5320-6792
以下、「君が代」解雇をさせない会の抗議文を転載します。
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2014年5月1日
東京都教育委員会 教育長 比留間英人様
教育委員長 木村孟様
河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会
井黒豊さん、田中聡史さんに対する入学式での「君が代」処分に抗議する
都教委が4月30日、入学式での「君が代」起立にかかわり、井黒豊さん(淵江高校)に減給6ヶ月処分を、田中聡史さん(板橋特別支援学校)に減給1ヶ月処分を出したことに強く抗議し、撤回を求める。
「校長の発する職務命令は違法とは言えない」とした最高裁判決(2012・1・16)を私たちは教育の本質を見ない、問題のある判決ととらえるが、その最高裁判決でさえ、「戒告を超えるより重い処分は違法」と断じた。にもかかわらず、都教委は、井黒さん、田中さんに対し、減給処分を出した。井黒さんは、「君が代」起立の職務命令に従い、起立はしたというではないか。しかし、都教委の好まぬ姿勢であったために、大声を出したなどという、理由にもならないことをあげつらい、減給6ヶ月処分を出した。最高裁判決に即して見ても、裁量権の乱用も甚だしいと言わねばならない。
権力が腐敗し、悪行の限りを尽くすとき、それを食い止めるために沈黙を打ち破り、声を上げる人たちがいたことにより、権力の暴走が食い止められてきた。このことは、古今東西の歴史の示すところである。現在、文科省が廃止をたくらむ教育委員会制度の誕生も、声を上げる人たちによってなしえたことであった。しかし、いったん権力を握ると、権力が腐敗しやすいことも歴史は語る。都教委の腐敗・教育行政の私物化は、「10・23通達」を境に、エスカレートするばかりである。最高裁判決でさえ、都教委の裁量権乱用を指摘しないわけにはいかなかったのである。最高裁判決から2年が経過し、それはさらに加速している。
そうした中、井黒さん、田中さんの今回の行動は、教員としての良心からの行動であった。監視、弾圧する都教委に対し、怒りを表明するのは、人間としての自然権であることは言うまでもない。それを理由に処分を加重するのは、権力を笠に着た仕業、そのものである。
都教委にもの申す者は弾圧し、排除するという都教委の体質こそが問われねばならない。各教育委員・事務方とも都教委は謙虚に反省すべきである。
私たちは、井黒さん、田中さんに対し発出した減給6ヶ月、減給1ヶ月処分を直ちに撤回し、両者に謝罪するよう、強く求める。
以上