不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Una gita a Lucca

2004-08-14 13:34:23 | 旅行記
城壁の美しい小さな街・ルッカ。
何度も訪れているのに、
私はずっとここの守護聖人は
「サン・ミケーレ」だと信じこんでいました。
というのは街のほぼ中心にある教会が
Chiesa di San Michle in Foroという名で立派な教会なので、
絶対に守護聖人を奉ってあるのだと思いこんできたのです。
(本当はDuomoがある広場の名前になっている
サン・マルティーノがルッカの守護聖人です)
そして何度も訪れているのに、
いまひとつ街の地図が
きちんと頭に入っていない街でもあります(笑)。
小さな街でしかも城壁に囲まれているので、
迷子になってもたかが知れているというので、
フラフラ地図も見ないで歩きまわるからでしょうけど。
lucca_duomo02.jpg

ルッカはイタリア・オペラを代表する
Giacomo Puccini(ジャコモ・プッチーニ)が
生まれた街でもあります。
祖父の時代から
ルッカでは有名な音楽家の一族だったそうで
生家が博物館として残っています。
この幼少の頃を過ごした家はこじんまりとしたものですが、
プッチーニはよく知られているように
かなりの引っ越し魔だったのす。
ルッカ周辺にいくつもの別荘を借りたり買ったりしていて
ヴィアレッジョやトッレ・デル・ラーゴにも
見学可能な彼の家が残っています。

生家博物館のチケットを売っていたお姉ちゃんに
プッチーニ家は
現在でも存続しているのかを尋ねてみました。

彼女曰く
現在彼の直系は
孫娘(おばあちゃんになっているそうですが)一人で
彼女には子供がなく、
また残念なことに彼女自身は
音楽家としての活動をしていないということで
直系も音楽的系譜もこの代で絶えてしまうのだそうです。
s_michele03.jpg
プッチーニの生家博物館側から覗いた
Chiesa di San Michele in Foro
(サン・ミケーレ・イン・フォーロ教会)

プッチーニを誇りに思う
ルッカの人々の気持ちの表れでしょうか、
街中には彼の名前や彼の作品名を冠した
ホテルやバール、レストランがたくさんあります。
生家からも近く、
上記のSan MIchele in Foro教会の広場に面したカフェは
彼の作品名をとって「トゥーランドット」。
まぁ、せっかくなので立ち寄ってみました。
すっかり暑さに参っていたので、思考回路はほぼ停止状態で
とくによく考えもせず
アイスティーとトーストを頼んでしまいましたが
後でよくメニューをみたら
「トゥーランドット」という名のついた
スペシャルメニューがいくつかあって
あ、そっちにしておけばよかったと後悔。
まぁ、また今度。
te_tost.jpg
アイスティーは
緑茶ピーチティー。喉越しすっきりで美味しかったです。
(しかしこうやって写真を見ると、
どうも緑茶っぽくないなぁ…。
ただのピーチティーだったのか??)
友人は緑茶ミントティー。
確かにミント味でしたが、
歯磨き粉溶かしたみたいな爽快さで×だったようで…。

夏のヴァカンスシーズンだからなのか
フィレンツェよりも観光客密度が高くて驚き。
ドイツや北欧の国々から来たであろうと思われる、
金髪で色の白い家族連れがとても多かったです。

ルッカの街はいたるところにレンタサイクル。
色んなタイプの自転車を貸し出しています。
基本的にシンプルな自転車が1時間2ユーロくらい。
子供を後ろに乗せる2連タイプや4人で漕げるタイプ、
小さな子供専用に車輪つきカゴを後ろに引きずったタイプなど
お父さんは力の見せ所という感じの自転車もあって
家族で楽しんでいるひとがたくさん。
みんな颯爽と風を切って
整備された城壁の上を走っていきます。
muro01.jpg
たまには別の街の空気を吸ってみるのも新鮮。