不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Porta di Vetro

2004-10-02 12:23:07 | Billy,Layla e Ciccino
悲惨なことになっていたビリーさん。

ようやくセンシブルな部分のかさぶたも
全面的に剥がれ落ち
後は徐々に体毛が生えてくれば完治の予感。

そうなると、ゲンキンなもので
これまではみるからに痛々しくて弱弱しくて
しおらしくしていたビリーが
本来のパワーを取り戻して暴れ始めた。

とはいっても涼しくなったので、
もっぱら1日の大半を
布団にくるまって過ごすという
怠惰な犬に成り下がっているのだけれど…。

散歩に連れて行くと俄然張り切っている今日この頃。
「ポックン、タマタマ治ったもんね」と言わんばかり。

そして昨日もそんなビリーを連れて
夕方の散歩に出かけた。
私の所用があったので
いつもとはちょっと違うコースを辿ることになったビリー。
テリトリー拡大とばかりに張り切ってマーキング。

近所の映画館の前を通りかかった時。
私の友人がそこで働いているので、
ビリーも映画館の前を通る時には
彼が居ないかどうか確認するのが習慣になっている。
映画館の扉は全面ガラス張りなので、中がよく見える。
その日は、しかし、いつもと違う状況が
おおはしゃぎのビリーを待ち受けていた。

ガラス扉の一枚が外側、
つまり歩道に向かって開かれていたのだ。
もちろん私はそれに気付いて回避したのだけれど、
私の動きについてくると思ったビリーは
映画館の中に視線を送っていて
よそ見をしていて異変に気付かず。
私の予想に反してそのまま直進。

ボコン。

思いっきり左の頬からガラス扉に直撃。

とろすぎる…。

チケット売り場のお姉ちゃんが大笑いをしている。

ビリーもそうとう恥ずかしかったらしく、
いつもならチケット売り場のお姉ちゃんにも
とびきりの愛想を振りまくのに
この日はすごすごと退散。

こいつは本当に犬なのだろうか…。
しかも立派な猟犬の血筋のはずなのだが…。