不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Il restauro

2004-10-13 10:35:35 | 日記・エッセイ・コラム
普段は入れないような修復所のラボラトリー。
アポ無しで潜入。

修復途中のギベルティ作「S.Matteo(聖マタイ)」。
オルサンミケーレ教会の碧眼に置かれていたもの。
immagine7.jpg
昔は化学薬品を使って修復掃除をしたそうですが
今はレーザー光線と
歯医者さんが使う歯石取りのような器具で
汚れを落としているのだそう。

この他にも、ジョットの鐘楼にあった
ドナテッロ作の大理石の彫刻「エレミア」もお掃除中。

洗礼堂の天国の扉の扉本体も修復中。
1966年のアルノ川の洪水の時に
水に浸かってしまい剥げ落ちた6枚のパネルから
順次修復作業が開始され
その修復は完了して、ドゥオーモ美術館へ収蔵。
そしてやはり水に浸かった扉本体も
とりあえず数カ所に小さな穴が開けられて
中に入った水を出したあとに修復の順番待ちに。
数年前に修復が開始されて
まだまだ先の長い作業が続けられているところでした。


Il terzo giorno

2004-10-13 07:14:40 | 日記・エッセイ・コラム
Comincia da Davide
immagine6.jpg
本日も朝も早くから。
(まだ日も昇らない…)
ダビデのために造られたトリブーナにも
自然の光が入り込まないうちから撮影開始。

immagine5.jpg
今年_ダビデ完成からちょうど500年。
そんなこともあって、
この巨大な彫刻像(身長516センチ)の
再研究が続けられていました。

そして新たにわかったこと。

この解剖学的に完璧と言われる彫刻像に
たった一点のミスが。

背中の部分、ちょうど背骨と右肩甲骨の間に
筋肉の盛りあがりがあるはずの場所に、
窪みができている。
これがダビデ像における唯一の解剖学的間違い。

この研究は
フィレンツェ大学の人体解剖学のエキスパート
Massimo Gulisano(マッシモ・グリサーノ)氏と
Pietro Antonio Bernabei
(ピエトロ・アントニオ・ベルナベイ)氏の
二人によって続けられていたもので
ミケランジェロの個人的な解剖学的研究に基づいて
完璧に彫られたこの像の一点の欠点を明らかに。

しかし、ミケランジェロ本人が
このミスの理由を書き残しているのだそう。
「その部分の大理石が足りなかったため」
やむを得ず。

元々途中まで別の彫刻用に
掘り込みが始まっていた大理石を使ったので
厚みが充分ではなかったということなのでしょう。


stanno da soli

2004-10-13 01:53:25 | Billy,Layla e Ciccino
billy_ciccino_ottobre2004

約二週間
ある雑誌の仕事で
フィレンツェ市内の美術館を中心に街中を撮影。

その間もちろん一日中外に出ているので
ビリーとチッチーノはお留守番。
とりあえず、二日間は
ふたりともなんとかいい子にしておりました。

ただどうもビリーが腹減りまぎれに
チッチーノのご飯を食べてしまっているようで
(これは普段のお留守番時でも起きることだけれど)
食べ物にありつけなかったチッチーノが
自力で自分のご飯の入った袋を引きちぎって
台所中にえさをばら撒いてありました。

まぁ、それくらいなら可愛いものだ…。

そして私がいないときには
ふたりで一緒に寝ているらしいので
多少寒くても大丈夫。