不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Concerto Natalizio in S.M.Novella

2004-12-10 00:18:30 | まち歩き
フィレンツェの中で一番好きな教会はどこですか?
そう尋ねられたら、私は迷うことなく答えられる。
Chiesa di Santa Maria Novella。
駅前にでんと構える、
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会が大好き。
そんなわけで自宅もこの教会の近く。

数年前からこの教会も例に漏れず
教会入場料を取るようになって
自由に出入りができなくなってしまって非常に残念。

なので何かの機会があって
無料で入れるなんていうときは
何をおいても出かけてしまう。

今回はクリスマスコンサート。
この時期のフィレンツェはこういった教会でのコンサートが
山のように企画されています。
いずれも入場無料か、
非常に安い価格になっているので
観光客もイタリア人もどこからともなく
こうした情報を聞きつけては寄り集まってきます。

今回のコンサートも私が到着した時点で
用意されていた座席は既に埋まっており
座席数は圧倒的に足りないくらいの大入り状態。
主催者側の読みが甘いのはイタリアでは日常茶飯事。
急遽、簡易いすが配られることに。
ざっと数えた感じでは350人から400人くらいの観客。
半分以上が簡易いす利用。
読みが甘すぎでしょう…。

しかし、主催者側の読みが正しかったかも
と思い直したのは、コンサートが始まってから。
教会なので、かなりのエコー。
簡単なパイプオルガンの伴奏以外は
すべてコーラスのアカペラという今回のコンサート。
教会の壁に反響しまくって
何を歌っているのか後ろのほうでは良くわからない…。
主催者側はそれを承知していたのでしょうねぇ。
私を含め、簡易いすを利用して
後ろのほうに座っていた観客のほとんどが
一曲目が終わるとぞろぞろと集団移動。
全員立ち見で前のほうへ押し寄せ。
準備されていた座席のあたりまで行くと、
さすがによく聞こえるのです。うーむ。

結局1曲目以外はずっと立ち見で鑑賞。

普段は薄暗い教会内も
こうした機会にはめいっぱいの照明で照らされるので
数々の芸術作品も美しく。
大満足のひととき。

091204
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会主祭壇