不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Oh,che.....

2004-12-23 01:43:39 | 日記・エッセイ・コラム
私はフィレンツェに暮らして10年目になります。
しかし、たとえどんなに長く暮らしたって
イタリアから見てみれば
所詮「外国人」、「お客さん」。
それはありとあらゆるところで感じるのだけれど
一番切実に「私は外国人」を感じるのは
滞在許可証の手続きの際。

悪名高きイタリアの警察署での手続きは
本当に何度やっても神経をすり減らします。
私が学生だったころは
まがいなりにも
フィレンツェ大学本科に通う大学生だったので
書類の不備もなく問題はなかったのですが
今は労働者となって3年目(確か…)。
労働許可証になってからというもの
そりゃぁ、支払う分も多くなったけれど、
精神的&時間的な負担がすごく増えました。

私の滞在許可証の切り替え時期は9月。
なので、9月半ばには書類をそろえて提出。
発行までに40日かかるといわれたうえ
提出時に揃っていなかった書類がひとつ。
この唯一の書類が手に入るまでは
発行してもらえないということで、
こんな年の瀬までずっと待っていたのです。

不足していた書類とは会計士を通して入手する
別のお役所仕事が絡んだものだったので、
こっちにも予想外の時間がかかり
ようやく私の手元に届いたのが先週。
(その時点で私は相当疲れていた)
何とか今週時間を見つけて
滞在許可証を引き取りに行くことに!

しかし、一日目(火曜日)。
前年度が「赤字」だったために問題発生。
はっきりいって
私の仕事儲かっているわけではないので(笑)
赤字でも仕方ないだろうと
怒りをぶつけたくなるのを抑え…。

前年度が赤字だったせいで
9月の申請時に出した
「前月収支決算表」では不十分なので
もう一度会計士を通して
12月分の決算表を提出しなさいと。

しかし、うちの会計士は
フィレンツェ在住ではなくパレルモの人。
それになかなか携帯電話に出ない!
ので、必要書類が手に入らないため
火曜日は泣く泣く引き下がることに。

火曜日の夜、何とか会計士に連絡を取って
警察署での出来事を説明しても
「何でそんな書類が必要なのだ」といわれ
理解してもらえない。
「何でなのかは知らないが、
それがなければ
滞在許可証が発行してもらえないのだから
(発行してもらえずに不法滞在になったら
あなたの仕事へのお給料も払えません)
(だから、つべこべ言わずに)
即刻12月分までの収支決算表を作って
(さっさと)ファックスで送って。」と頼み込む。
私も彼にお世話になっているので
あまりきついことは言いません。
( )内の言葉は心の中でつぶやいただけです。

しかぁし、翌朝ファックスで送られてきたのは
私が作成して渡してあったインボイスを整えたもの。
インボイスじゃ話にならないのだよ…。
それにインボイスだったら
別に会計士に頼まずとも、自分で作成できるから…。
わかってもらえない…。

朝っぱらから改めて会計士に連絡を取って
なだめすかして(?)
ようやく警察の欲しがっている書類を
手に入れたのは15時前。

それから警察署に駆け込む。
この時点で私はうすうすわかっていた。
なんてったって悪名高いのだ。
14:30から15:30までの受付。

こんなにたくさんの外国人が
労働許可証の申請をしているのに
一日にたった一時間しか
受け付けないところが既におかしい!

で、私がたどり着いたのは15:15。
どうだ間に合ったぞ!

いや、間に合ってないのだ…。
私的にも常識的にも間に合っていても
警察の係員的には間に合ってないのだ。
やつらにはやつらのルールがあるのだ。
だから悪名高いのだ。

私の目の前で
「今日の上限人数を越えたからね」と
馬鹿なことを当然のごとく…。

粘ってみたけれどやっぱりだめだった。
建物の中にも入れてもらえない…。

明日(木曜日)は私はその時間(14:30-15:30)に
警察署まで出向けない。
そして金曜日の午後は仕事しないのだ、やつらは。
(これも理不尽だが、やつらのルールなのだ)

「まぁた来週っ♪」なのか!
(ドリフじゃない!)

すごく疲れました。
そんなわけで
楽しみにしていた古式衣装の行列を
観にいく気力もありませんでした…。

いつまで経っても「外国人」の
私の滞在許可証はいつ手に入るのでしょう。