不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Una Pala di Garofalo verso Nuovo Uffizi

2009-01-06 10:31:04 | アート・文化

計画から実行、更に完成までには
何事も時間のかかるイタリア。
ウフィツィ美術館改装計画も遅々として進みません。

Nuovi Uffiziと呼ばれる計画は
水面下では様々なプロジェクトが動いています。
ワシントンのナショナル・ギャラリー、
ニューヨークのメトロポリタン美術館、
アムステルダムのゴッホ美術館などのように
本館の近くに新棟を増築するということが
実質的に不可能な
フィレンツェの歴史的中心地区にあるため、
ウフィツィ美術館の改装は
今ある建物の中のスペースを
より有効に活用するという形を取っています。
実際に展示ルームとして
利用されていないスペースが多いので、
その部分をどのように
展示スペースとして組み込んでいくかにかかっています。

新しいウフィツィに向けて、
非展示作品の修復も徐々に進められています。
そのうちのひとつが
「Madonna col Banbino in trono
fra i Santi Martino e Rosalia
(玉座の聖母子と聖マルティーノと聖ロザリア)」。
フェッラーラ出身のGarofalo(ガローファロ)が
フェッラーラ近郊のComune di Codigoro(コディーゴロ市)の
サン・マルティーノ教会のために製作したもので、
1921年にウフィツィが購入していますが、
展示スペースがないためずっと非公開となっている作品。

Garofaloはイタリア各地の絵画派の特徴を併せ持った
非常に稀な作家として、近年特に注目されてきています。
表題の作品もFrancesco Francia(フランチェスコ・フランチャ)や
Lorenzo Costa(ロレンツォ・コスタ)に代表される
ボローニャの初期古典主義と
ウンブリアのPerugino(ペルジーノ)や
若き日のRaffaello(ラファエロ)の画風、
そしてヴェネツィア派の柔らかな色彩感覚などが
密接に交じり合った作品となっています。

天蓋や玉座の上の表札などには
フランチャの影響がよく出ていますし、
聖マルティーノの堅固な鎧とは対照的な甘い表情や
背景の淡いブルーの濃淡はペルジーノ風、
画面右側に描かれる樹木の葉の柔らかさは
ジョルジョーネによく見られる画法といった感じで、
様々な影響が見られ
またそうした異なる画風が解け合って
ひとつのまとまった作品として完成している点が
非常に興味深いものとなっています。

Pala_martino

新ウフィツィの新しい展示スペースへの
エントリーが確定している作品。
近い将来、ウフィツィでじっくり楽しむことができるようになります。


Arriva la Befana

2009-01-06 10:06:18 | Squisito!

1月6日はEpifaniaで祝日。
クリスマスの後の子供達のもうひとつのお楽しみ。
お菓子の詰まった靴下の届く日。

季節モノなので、街中のスーパーやバールにも
お菓子の詰まった靴下や
魔女っ鼻のおばあさんの人形などが並んでいますが
今年は売れ行きはかなり厳しいようで。

私も自宅用とプレゼント用に買い込みました。
気づけば30ユーロもチョコレートに投資していてびっくり。
いつものように友人の働くEnoteca Alessiで買ったので
割引してもらったんだけどなぁ。

靴下2種類(大4,5ユーロ、小3,5ユーロ)。
Dscf5810

チョコレートいっぱい。
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Venchiのラム入りチョコ以外は
私の好きなものばかり。
Dscf5813

しかし、靴下の大きさに比べて
チョコレートが多すぎるのは明らかで
詰めてみたらはみ出した…。

Dscf5814

ま、いいか。