不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Non c'e altra cosa da fare prima di tassare Permesso di Soggiorno ?

2009-01-15 20:01:50 | 日記・エッセイ・コラム

滞在許可証をイタリアで取得するのは
ほとんどゴルゴダの丘に上るキリストの苦渋・苦難に
匹敵するくらいの険しい道だと思っているのですが、
そこに追い討ちをかけるように
極右政党「Lega Nord」の党首Bossiが
「滞在許可証課税制」を唱えてから数日経ちました。

彼の考え方も政治的方針ももちろん思いっきり右寄りで
移民が増えていること自体をよく思っていないのは
誰もが知っているし、もう聞き飽きたのですが
あまりの暴挙にイタリア国内でも非難の声が上がっています。

既に普通に滞在許可証の申請をするだけで
収入印紙やらなにやら訳もわからないうちに
73,00ユーロも払わされるのに
これに加えて最大200,00ユーロまでの税金を課すとは。
そんなことする前に
イタリア人でまんまと脱税している人を
きちんと取り締まってもらいたいと真剣に思います。

他のヨーロッパの国では既に滞在許可証は課税対象だと
Bossi氏は言ってますが、そうだったの?
でも、たとえそうだったとして
なんで自分たちに都合のいい部分だけを
ヨーロッパ標準にしようというのか、そこが理解できません。

だったらまず、滞在許可証の申請から受領までに
1年もかかっている現状を改善してヨーロッパ標準にしようよ。
移民の福祉も年金もヨーロッパ標準じゃないのに。
そういうところをきちんと整えてから
ここまでやったんだから滞在許可証を課税対象にするよと
堂々と言ってもらう分には文句言う人も少ないと思うけどねぇ。

やっていることも言っていることも矛盾だらけのイタリア。
確かに移民による犯罪も増えているよ。
だからきちんと税金が払える人だけに
滞在許可証を渡すといいたいの?
この税金さえ払えば滞在許可証くれるというなら
金で解決できる組織はいくらだってあるよね、この国。
それって本末転倒ではないか・・・。
じゃぁイタリア人による犯罪が減ったの?と聞きたいです。
イタリア人による犯罪だって相変わらず起きているし
単なる相対的な数の問題じゃない。
それをあたかも移民増=犯罪増って
決め付けている政治家が多すぎです。

こよなくイタリアを愛してはいるけれど、
我々庶民、しかも外国人がどんなに叫んでも
この声が聞こえないことだけが悔しい。