不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Passaggio della Proprieta'

2010-12-03 18:59:06 | Billy,Layla e Ciccino

苦節(というほどのものではない)8ヶ月。
レイラが我が家に来たのが4月8日。
友人の知人が飼うつもりもないワンコをプレゼントされて
困っているというところから始まったレイラとの出会い。

まだあの頃は両掌に収まっちゃうくらい小さかったレイラも
すくすく元気に育ってもうすぐ1歳になる。
我が家に来たときから、ほんの少し離れても
びぃびぃ泣いて手を焼かせたレイラだけれど、
私の一時帰国中には友人宅でお世話になり
そこのイケメン・ワンズに可愛がってもらって
逞しくなって帰ってきた(驚)。

レイラのもともとの飼い主が
どうもよからぬ悪事に手を染めている人のようで
通常なら簡単にいくはずの名義変更が難航。
最初はのんびり構えていたけれど、
予想もしていなかったことに、
とうとう自分の手には負えなくなり、
獣医さんの介入を依頼し、
それでも獣医さんが困り果てる始末。
結局獣医さんの努力で
公式ではないにせよ先方から書類を2枚ゲット。
ただしそんな効力のない書類では
フィレンツェの保健所(ASL)は
名義変更を受け付けないとの一点張りで
あと一歩のところで名義変更ができないまま。

獣医さんのコネで
保健所のお偉い先生と直接話をつけてもらうことに。
11月中に何度か電話したけれど、
先方の都合とこちらの休みの都合が合わず、
なかなかアポも取れず、保健所まで出向けず。
一時帰国前に
片付けてしまいたかった懸案事項ではあったけど、
仕方なく保留のまま飛び立ち、
戻ってきたその日から再度調整。
でもなかなか上手くいかないまま。

1週間経った本日、
期待もせずまた電話したら、
なんと初めてご本人と話ができて
実際の勤務時間は13:00までだけれど、
少しなら待っているから書類もってこいということで
ランチ休憩になってすぐに駆け込み。

到着すると、その先生は会議中だという。
そこで、「またダメか」と思って半分諦めたのだけれど、
つい20分前の電話でアポとっているとごり押ししたら
秘書のおばちゃんが電話で呼び出してくれて、
すぐに先生登場。
普通のおじさんだった。

でも、普通のおじさんみたいな先生が
不十分な書類を確認して
「これは公式書類ではないけど、
仕方ないよな、事情が事情だし。
先方はどうやら闇業者で
こちらがどんなに粘っても正式書類は出てこなそうだから。
じゃ、君、彼女に詳細確認して
書類作成して登録完了してあげて。」
と秘書おばちゃんに指示を出すと
「じゃ、会議に戻るから。」と颯爽と立ち去っていきました。
ありがとうと後姿にいうのが精一杯でした。

ランチタイムの1時間で
書類作ってもらって戻ってこれたのは奇跡!
イタリアってつくづくコネの社会なんだなぁって、
こんなところでも実感。

この紙っぺら一枚のために私もやきもきしたし
獣医さんもあちこち連絡取ってくれて
結果はこんなに呆気なくできちゃって
なんだかアホくさい気もするけれど、
でもこの紙っぺら一枚で
レイラは正式に我が家の子になりました。
本当に嬉しい。

ランチタイムに自宅に帰れなかったので、
レイラにはまだ報告してないけどね、
私の喜びはきっともう通じているだろうな。

レイラの誕生日前に解決してよかったぁ。

あとのパスポートの手続きとかは
時間のあるときにゆっくりやればいいし、
とりあえず、これで一件落着。

おまえもようやくうちの子かぁ。しみじみ。
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