超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

内面短歌・今日の樹液

2024-05-06 12:14:27 | 自作短歌
町外れ廃品回収業者から忘れた夢の断片を見る

飛び疲れ落ちた野鳥は忘れられ別の野鳥がより遠く飛ぶ

精神の収穫祭に次々と着想が湧き暇もない程

疲れから治癒しつつある者もありそのまま落ちていく者もまた

その本を書き終えたから何になる損得ではなく奥へ入るのみ

その人は勿忘草を過ぎたはず吾の心の星座では咲く

万象の山川草木輝いてお前は生きたと一斉に歌う

一切が巡り来る時この吾は覚えているか今日の樹液を
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歳時記俳句・夏来たる

2024-05-06 00:03:05 | 自作俳句
擦れ違う軽装の人夏来たる
夏ジャケを羽織りて眩し薄暑かな
若夏に草の緑も伸び盛り

後半生なりの歩みや夏めきて
夏初め雲一つなき遠き空
夏暁や快癒に向かう兆しあり

輪郭も目に冴え冴えと夏の峰
自転車の通りし後に風薫る
人の子の長患いに薬降る

時刻表見て居るとふと涼風や
汗を拭き木立を抜けて夏野かな
冷蔵庫開けて直ぐ様飲む麦茶
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