平成エンタメ研究所

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「葬送のフリーレン」~かけがえのない愛おしい時間! 上質の短編小説を読んでいるようなファンタジー作品! 

2024年02月23日 | コミック・アニメ・特撮
『葬送のフリーレン』昨日ネトフリで23話を見てやっと追いついた。

 エルフは1000年以上生きる。
 人間の寿命は長くて100年。
 だから時間の感覚が違っている。
 エルフの時間感覚は人間よりも希薄なのだ。

 そんな時間感覚の中、エルフのフリーレン(CV種﨑敦美)は人間のヒンメル (CV岡本信彦)、
 ハイター (CV東地宏樹)、ドワーフのアイゼン (上田燿司)と魔王討伐の旅をした。
 それはフリーレンにとってかけがえのない濃密な時間だった。
 しかし現在、ヒンメルとハイターは亡くなって、この世にいない。
 フリーレンは旅をしながら彼らと過ごした時間を思い出す。
 ヒンメルたちが語った言葉の意味を理解する。
 それは愛であったり、やさしさであったり、弱さであったり、誠実であったり。
 あるいはボケとツッコミであったり。

 そして現在、フリーレンは新たな仲間と旅をしている。
 フェルン (CV市ノ瀬加那)はハイターが育てた戦災孤児だ。
 死を覚ったハイターはフリーレンにフェルンを託す。
 シュタルク (CV小林千晃)戦士アイゼンの弟子だ。
 フェルンたちと旅をすることでフリーレンはふたたび濃密な時間を過ごす。
 今過ごしている時間がとんでもなく愛おしい時間であることを少しずつ理解していく。
 ………………………………………………………

 上質なファンタジー作品だ。

 大きなバトルは『断頭台のアウラ』と現在おこなわれている『一級魔法使い選抜試験』以外、
 ほとんどない。
 あとは旅をするフリーレンたちの日常が淡々と描かれる。
 それは誕生日プレゼントであったり、魔導書探しであったり、口喧嘩であったり、
 花を咲かせるとか銅像を磨くとかのクエストであったり。
 エピソードの中にはAパート、Bパート、10分程度で終わるものもある。
 そんな中、見事にオチをつけてくれるから上質な短編小説を読んでいる感じになる。

 たとえば世界の至る所にあるヒンメルの銅像。
 フリーレンはヒンメルの自己顕示欲と理解していたが、別の意味もあった。
 ヒンメルは自分が死んでも、銅像を見ればフリーレンがいっしょに過ごした旅を思い出してくれると
 考えて銅像を建てていた。
 あの旅のことを思い出せば、フリーレンはひとりぼっちでなくなると思っていた。

 ハイターに託されたフェルンが可愛い。
 クソ真面目。
 しっかり者。
 でも怒らせると怖い。
 機嫌がなかなか直らないので面倒くさい。
 でもフリーレンの教えを受けた魔法使いなのでメチャクチャ強い。
 使う魔法は基本技なのだが、魔力の保有量は多く、特殊な魔法を使う相手にも勝てる。
 実に見事なキャラ造形だ。
 キャラクターボイスは市ノ瀬加那さん。
 聞いたことのある声だと思ったら
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のスレッタ・マーキュリーだった!

 フリーレンの種﨑敦美さんは相変わらずすごいな。
『スパイファミリー』のアーニャ、『プリコネ』のクロエ。
 よくもまあ、こんなに引き出しがあるものだ!


※関連動画
 YOASOBI「勇者」 /『葬送のフリーレン』オープニングテーマ(YouTube)


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