ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.2.14 “さくら”はバレンタインデーとともに

2011-02-14 21:19:19 | 日記
 今日は息子が合格通知を頂いてくる日だ。
 昨夜あたりから彼はどうもブルーで無口になっていた。確かに10日の午前中に試験を受けて、まるまる3日もの長い時間があいて、その間心のどこかで結果はどうなのかとひっかかっているのは、親子ともども精神衛生上良くなかった。外部受験生は翌日の10時には結果がわかっているにもかかわらず、内部生は延々と今日の午後まで待たされるのだから。

 「中受のときほどではなかったけれど、自分なりにはちゃんとやったし(希望のコースに入れなくても)悔いはないから。」と言っていたが、予想点を聞きつつ夫と「希望のコースは無理だよね、また泣くのを見るのはいやだな・・・」とこっそり話していた。

 さらに、今週は5日間連続で中学最後の朝の小テストもある。結局、一夜漬けで昨夜は半分居眠りしながら英語の勉強をしていた。
 塾に通う往復の時間さえももったいないと言うほど、部活の課題である乗車記を書く時間がないと言っていたから、それでは、この三連休で書き上げるのかと思いきや、PCに向かえば延々ネットサーフィン。結局、年末の旅行の4日分の乗車記のうちようやく2日目に入ったばかり。来週初めが原稿締め切りなのだがこのペースで間に合うのだろうか・・・、と思っているのは私だけで、本人はいつものとおりのんびりまったりムードである。

 今朝は、食卓のテーブルに夫と息子の分のチョコレートを置いておいたが、息子は時間がないのか興味がないのか、朝のテストが気になるのか、発表の通知が気になるのか、見向きもせずに出ていった。それにしても男子校だから女の子との接点もなく、バレンタインデーは母と上の階のおばさまからだけ、というのもいかにも可哀想か。

 今週を含めて、中学生として学校に行くのはカレンダーを確認するとわずか5週間。
 授業があるのは3月の第1週までで、3月の第2週は月曜から木曜まで学年末試験。そして3月第3週は合唱コンクールやらスポーツ大会やら卒業式の予行練習やらで、授業は完全にお休み。あっという間に19日が卒業式である。なんだかあっけないというかなんというか、この3年間、本人は楽しいと言っていたけれど、果たしてどうだったのだろう、と考えてしまう私は、どうにも貧乏症である。

 夕方には夫から『家に帰るのが気が重い、なんと慰めようか』とのメール。『奇跡よ、起これ』と返事を返したけれど、帰途、涙雨かと見まごうほどの霙が雪に変わり始め、深々と冷えてきて、胃が痛くなってくる。

 帰宅すると息子が先に帰っていた。玄関に出てきて敬礼をして『○○コース!』と一言。本当は家に帰るまで封筒を開けたくなかったけれど、先生からその場で開けるように言われて、手続き等の説明があったという。定員80名の同じコースに決まったのはクラスで14人だそうだ。
 きっと滑り込みだね、と言いつつも、合格通知書を持たせて写真を撮り、受験当日に持って行ったチビ達磨に目を入れさせ写真を撮った。
 そう、3年前は達磨に目を入れることが出来ずにお返ししたのだった。そして今、隣室で塾の合格体験記を書いている。これまた3年前は後輩に『僕のように悔しい思いはしないように頑張ってください。』と哀しい文章を書いたのだ。

 とにかく、滑り込みだったかもしれないけれど、コース合格は合格。結果が出て本当にほっとした。夫など「これでお母さんの寿命は3年は延びたな~」とのたまう。
 3年後の大学受験ではとても伴走は出来ないかもしれないけれど。

 こんなに寒い大雪の日になったけれど、我が家には一足先に“さくら”が咲き、春が来た。
 お心に掛けていただきました方々、本当にどうもありがとうございました。
コメント (4)
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