ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2013.6.19 ハーセプチン163回目(3倍量25回目)

2013-06-19 20:03:45 | 治療日記
 昨夜は仕事が終わってから3か月ぶりにIさんとデート。病院最寄駅前にあるいつもの高層レストランで和食と夜景を楽しみながら、たっぷり3時間。治療のことや仕事のことなど、実に有意義なお喋りで、またも嬉しい刺激を頂く。誕生日までお祝いして頂いて恐縮しきりだった。
 明日のレントゲンの結果次第で早くも治療変更があるかも、とちょっと凹んでいた私だったが、彼女とお話しさせて頂きながら、気持ちも整理出来、いつの間にかテンションはすっかりアップ。さあ来い!と言った気持ちになっていた。我ながら単純だが、本当に有難いことだ。

 そして、興奮冷めやらぬ中、ホテルに戻り自宅に連絡して、昨日学校を休んだ息子の様子を確認した後、ぐっすり休む。今朝はすっきり早起きして自宅にモーニングコール。朝も7度だが、薬を飲んで登校するということでほっとする。恒例の足湯をして体温アップに努めてから、病院に向かった。
 予報どおり南風が強く、かなりの湿気が顔にまとわりつく。強風のため、かつらが飛ばされそうだし、雨もポツポツ降り出したが、昨日から持参している晴雨兼用の小ぶりな傘はさせないほどだった。

 病院から徒歩10分もかからないホテル前泊の強みで、楽に普段より30分早く到着。IDカードの自動再来受付機もすんなり通り、レントゲン撮影のため、2階に上がる。殆ど待つことなく無事胸部レントゲン撮影が終了し、1階に降りて腫瘍内科の受付へ向かう。受付後の自動血圧測定器の結果は105-64、脈拍は89。「中待合へどうぞ」のランプが点くまでもわずか5分。中廊下に移って20分ほどして先生がお顔を出して、名前を呼ばれた。

 診察室に入ってご挨拶。「さてお加減はどうでしたか。」と問われる。この2週間、朝起きると胸痛があるのが通常なのでロキソニンは毎朝飲み、大抵それだけでやり過ごせたこと。2日ほど夜も飲んだこと。一度、風邪気味で痰や鼻水が出て葛根湯を3日飲んだこと。ロキソニンの所為かどうか、先週あたりから胃が痛むので家にあった胃薬を飲んでいることをご報告。診察室での検温は6度8分。
 ふと、先生がカルテを見て顔をあげ、「お誕生日おめでとうございます。」とおっしゃる。不意を突かれてびっくり。ドギマギしてしまう。「50歳まで生きられないかと思いましたが・・・いや、もう立派な・・・」と。
 先ほどの撮影画像と先月の画像がPC上に並んでいる。先生は「うーん、ちょっと大きくなっていますね。」と。確かに左の腫瘍茎が、茎というよりも楕円形になって太くなっている。右の丸い影もくっきり大きくなっている。ハーセプチンを再開して今日で2か月になる。やはり粘ってもあと1か月でしょう、との判断だ。
 先生がおっしゃるには「ペルツズマブが今週末発売になりますよ。」と。いよいよ、だそうだ。が、先日のお話しではペルツズマブはタキソテールとの併用必須だったので・・・と返すと、事情があればペルツズマブとハーセプチンだけにする、という選択肢もなくはないらしい。ハーセプチンを休んでタイケルブとゼローダから始めるか、ハーセプチンにペルツズマブを上乗せするか、どちらを先にするかというところのようだ。タイケルブとゼローダの併用は下痢が酷いようだが、効果が最大になるのはやはり併用なので、まずは併用し、ゼローダの副作用の手足症候群があまりに酷く出る等の事態になれば、タイケルブ単剤もありとのことだった。
 この後、年内にT-DM1の登場も控えているので、抗HER2の薬剤は本当に当たっているとのことだ。いずれも年単位で奏功するようなので、「めざせ、還暦ですかね?」と言ってみる。さすがに欲張りすぎか。先生がおっしゃるには「昔だったら再発後10年は本当に100人に数人でしたが、今は(抗がん剤なし)ハーセプチンだけで10年という人もいますからね。」とのこと。希望は持ち続けよう。

 「ハーセプチンがなければ今頃生きていなかったかも・・・」と呟くと「まあ、それはどうかとしても、間違いなくずっと抗がん剤継続だったでしょうね。」とのこと。5年半休まず抗がん剤を続けて骨髄がどれほどへたっていただろうか、と考えるとハーセプチン様さまである。一度ハーセプチンを休んだとしても、再登場して奏功することも十分ありうるとのこと、「本当にハーセプチンはいいお薬だったのですね。」としみじみ先生と語り合ってしまう。

 ということで、次回は2週間後。採血後、フェソロデックス注射の予約が入った。ここで大きく増悪がなければ翌週が今日と同じメニューでレントゲンとハーセプチン。ロキソニンに加え、胃薬にタケプロンを処方して頂いた。これは今飲んでいる胃薬と違って、一日1回で効果が持続するとのこと。

 化学療法室へ移動。まだ早いので、点滴椅子やベッドもガラガラで静かだ。10分ほどで新人のKbさんが椅子に案内してくれる。ここでも「お誕生日ですね!お祝いしましたか?」と言われ、「いや~もう生きているだけで感謝ですね。」と照れまくる。ほどなくして、針刺し名人のOさんが針刺しに来て下さって、今日もラッキー。 さすがに痛みが殆どなく「やっぱりお上手です!」と言うと、「そうですか?『痛~~い!』って言われることもあるんですよ~」とおっしゃる。やはり相性もあるのだろうか。
 10分ほどして点滴薬が届き、点滴開始。ハーセプチンと生理食塩水の2本だけなので1時間半弱。今日もこんなに早く終わってしまっていいのかしら、というペースだ。抜針はHさん。痛みはそれほどでなく衝撃も軽く、徹頭徹尾今日はスムーズだった。なぜか終了時の血圧は88-52と低め。

 次回の予約表を頂き会計を済ませ、病院を出て薬局へ。ここでもそれほど混んでおらず、15分ほどでロキソニンとタケプロンを受け取り、胃の痛み等について報告して終了。本日の病院と薬局合計滞在時間は3時間半。ここでお昼になった。

 薬局を出て、ゆっくり昼食を摂り、読みかけの本を読破して買い物しながら帰宅した。帰路、ラインで息子に連絡を取ったが、既読になっても返事がなく、どうしたものかと思っていた。自転車置き場に自転車があり、具合が悪くて帰ってきたのかと案じたが、今日は成績判定会議で午前中授業だったとのこと(学校に行くまで知らなかった、とのたまう。)。7度3分の微熱があるというので、漫画を読んだりネットサーフィンをしたりしないで、と自室に追い込みお昼寝をさせた。

 今月2回目のお花が届いていた。重いくらい沢山の花をつけたオリエンタルリリー2本、ピンクのスプレーバラ2本、白い孔雀草3本。それぞれ花言葉は「高貴」、「包容力」「可憐」だという。こう暑いとお花も大分もちが悪くなってきた。毎日水を替えて水切りをしてあげなくては。
コメント
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