「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

シルバー・ウィーク中はうさぎ家(お好み焼・鉄板焼)が連日営業中で王子は大忙しだった@七里ガ浜

2009-09-23 19:30:43 | 
世の中はシルバー・ウィークだった・・・らしい。どこもスゴイ人出で、大変という話だ。しかし我が家は関係ない。どこにも出かけなかったからだ。



七里ガ浜は連休最終日の今日も平和で晴れ。昼間は結構暑い。短パン、半袖、ビーサンが似合う街。この緑のプロムナードを抜けるとやがてこの住宅地の中心部に入る。飲食店も多いのだ。あまりに気候がいいので、我々夫婦も外に出てふらふら歩いていると・・・



おっ!オタフクソースののぼりが! そうか!うさぎ家だ。なんという偶然でしょう!・・・ってウソばっかり。予めそのつもりで歩いて来たくせに。ダハハ。



さあさあ、お店に入りましょう。 偶然にも、お昼時の営業開始と同時に堂々の入場行進だった。一番乗りだ。いや、偶然じゃない。開店にあわせて家を出たのだ。



メニューもどんどん充実して来ている。半年ほど前、うさぎ家は限定的に土日祝日の夜に限り営業を再開したが、今ではランチ時も営業するようになった。お好み焼界に彗星の如く(ごく近所から)現われた「王子」が、今日も元気良く店を仕切っていた。

「王子」とは、礼儀正しく常にハンカチを所持している彼に与えられた「ハンカチ王子」という異名を短縮したもので、このお店の鉄板の前だけで通じる彼のニックネームである。



鉄板はすでに暖まって来ている。嵐の前の静けさだ。鉄板は王子の登場を待っている。やがておごそかに赤いマントをまとった・・・いや、赤いエプロンをまとった王子が登場する。王子は鉄板の上の魔術師、お好み焼界のユリ・ゲラー。いや、Mr. マリックか。「来てます、来てます」 

お好み焼き界の王子ともなるとスグに調理したりしない。まずは摂氏380度の鉄板の上に仰向けになり腹筋50、手のひらをつけて腕立て伏せ50。それで笑ってる王子って何者?・・・ウソ。王子はそんな怖いことはせず、すぐに調理にとりかかる。さあ、王子の妙技が始まった。ご近所さんの王子のお好み焼き秘技だ! 



向かって左が広島スタイルのねぎ焼き(そば玉入り)で妻の注文。右が私ので、広島スタイルのお好み焼き(そば玉入り、イカ天ダブル、チーズ載せ)のハイ・カロリー・エネルギッシュ食だ。作っている側も、カウンター越しに見ている側も力がこもるパワー・ランチ。いち・にい・さん・ダァーーー!



私の注文の山盛りのキャベツ。すごいでしょ。



王子の作業が進む。早技だ。ここ七里ガ浜育ちの彼の少年時代からのストーリーが聞けた。因みに王子は「お祭り男」「お囃子男」との異名も持つ。七里ガ浜が毎年夏に2日間にわたり燃える夏祭りで、彼を知らない住民はいない。

それでも王子を知らないと言う、もぐりの人はこちらの記事【http://blog.goo.ne.jp/kama_8/e/77f30e66eb069b5529c7107fab20a1a7】をどうぞ! 王子の美しく青白いナマ背中も見ることが出来る。



さて、作業はどんどん進む。イカ天が載った。ここまでくればひと段落だ。これをひっくり返すことは出来るのか? いや、王子のことだ。大丈夫だ。



キャベツその他の具材が蒸されることで柔らかくなり、甘みも出る。うさぎ家の作り方の特徴のひとつは、こうした鍋ブタのようなもので、それを行うことだ。これをやると早く蒸し上がる。王子の手で無事ひっくり返されたお好み焼はすでにこの中にあり、蒸され中。



妻のねぎ焼きはもう形になって来ている。何気ない形に美しさがある。



そば玉はお好み焼き全体の中でかなり重要なポジションを占める。これがダメだとすべてが台無しである。そば玉独特の芳しさが無いものや、柔らかすぎるそば玉に出会った時はショックですらある。

しかし! これがうさぎ家のそば玉だ。店主M氏があれこれ調査して選んだ逸品。風味と適度な弾力。このうさぎ家のそば玉はかなり上等である。王子がこのそば玉を炒め始めた。お好み焼作成のプロセスにおいて、この段階は食欲がかなり刺激されるステージである。私の胃袋の中をヨダレが滝のように流れ落ちる。



90%完成の図。たまらん。早く焼いてちょうだい。



王子の「お待たせしました!」という声とともに、出て来たお好み焼。そば玉入り、イカ天ダブル、チーズ載せ。食べましょう、食べましょう。ソースかけて、マヨネーズも使っちゃう。「混沌」と形容出来るくらい、様々な具材やソース、青ノリ等の香り、食感、味が溶け合う壮大な交響曲。これを「お好み焼交響曲理論」と言う。そう、お好み焼はオーケストラなのだ。生ビールがどんどん進む。うまいねえ。

2人分のお好み焼(あれこれトッピングのオプションつき)の注文と烏龍茶、生ビール、焼酎ラムネ割で3700円ほど。もう腹いっぱいだ。デカイそば玉が入ってるし、私のなんてイカ天だらけ。キャベツだって豚肉だってすごい量だ。お好み焼って、なんてコスト・パフォーマンスが高いのでしょう。庶民の味方、お好み焼! うさぎ家!



新たにポイント・カードが始まっている。1000円でスタンプ1個。20個貯めたら1000円値引き。貯めちゃうもんねぇ~~。王子、ごちそうさまでした。5連休じゃ、連日お仕事大変でしたね。ご苦労様。

うさぎ家(お好み焼・鉄板焼)
鎌倉市七里ガ浜東 3-1-14
電話 0467-38-1511
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スパゲティ・コートダジュール化計画@七里ガ浜自宅厨房(2) あれこれ考える反省編

2009-09-23 15:06:06 | 食べ物・飲み物
前回の話の続き。斬新なコートダジュール風スパゲティを作ってみて、私は反省した。出来上がりの状態、香り、味の想像が困難な料理を、初めて作る際は、事前にいろいろとイメージトレーニングに努め、十分な理解をしておく必要があるなぁ。



疲れたのである。未知との遭遇、と言った感じか。どういう味の料理かわからないで作るという作業をすると、調理中に頭の中が爆発してしまう。



その点その翌日に、ランチとして作った簡略版「ガッパオ with ゴハン」は気分も楽々である。自分がその味をよく知っているからだ。出来上がり状態をよく知っているので、作りながらでも味のファイン・チューニングが効くし、多少の失敗に気づいても後で簡単にリカバリーが出来る。



例えば我が家のこのレシピは、まず大量のニンニクをすり潰し、鷹の爪をつぶす。これを油で熱して香りと辛味をつけ、そこで挽肉とピーマンを炒める。これだけでスゴイ香りである。



それだけでもスゴイのに、そこに調味料(下画像)を追加。オイスター・ソースとナンプラーと砂糖と酒だ。これで香りが決定的に強烈かつ独特なものになる。

伝統的な日本料理しか食べたころのない人にとっては、相当奇妙な香りなはずだ。さらに最後にバジルの葉を加え炒めて、独特な香りが出来上がる。今の私にとっては簡単な料理だ。しかしこの摩訶不思議な味のする料理を初めて調理した時は、作成途中で何が何だか良いのか悪いのか、さっぱりわからなくなった。



前回私はスパゲティ・コートダジュール風の投稿でこう書いた。「・・・オリーブオイルを熱しニンニクの香りをつけたところへ、みじん切り状態のアンチョビを入れ、よく掻き混ぜる。そこへ固めに茹でたスパゲティを入れる。さらにオレンジ、レモン、オリーブの実を入れ、エクストラ・バージンのオリーブオイルを少しづつ注ぎながら混ぜ合わせて・・・」

そのように書けば簡単に聞こえるかもしれないが、こうした常識を覆すようなポイントがいくつかあるレシピは、完成時点での味が自分で想像出来ず、作る要領がさっぱりわからない。最終的な落ち着きどころを考え、途中のプロセスを微調整して行くという、いつもながらの技術が使えないのである。何事も事前の理解と準備が重要である。
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スパゲティ・コートダジュール化計画@七里ガ浜自宅厨房(1) とにかく作る編

2009-09-23 01:04:05 | 食べ物・飲み物
スパゲティほど、私が今までに繰り返し作った料理はないだろう。変形パターンが豊富で作業も簡単なので、ランチにはピッタリだからだ。ニンニクと唐辛子だけで作ることも可能だし、ホールトマト缶を用いて魚介類やキノコを入れても良い。あるいは明太子と海苔と大葉なんて和風の組み合わせで迫ってもすこぶる美味しい。ちょいと本格的に挽肉や玉葱を使いこってりとボロネーゼも良いし、クリームを使ったカルボナーラなんてのもある。

しかしですね。私は最近スパゲティに飽きてしまったのである。パターンは数あれど、匂いがどれもこれも同じように感じられてしまい、なんだかつまらなくなってしまったのだ。そうなると食べるのも億劫だ。最近では作る頻度がガクンと落ちてしまった。



とは言え、それで止めてしまうわけではない。マンネリの沈滞ムードを打破すべく、私はまず鎌倉駅傍の松林堂書店(現在改装工事のため若宮大路沿いの仮店舗で営業中)へ向かった。お勉強するためだ。そして私は雑誌dancyu2009年10月号を買った(単行本から雑誌まで新刊本に関しては、私はほとんどこの松林堂さんで買うことに決めている)。同書店の仮店舗では店長さんがお仕事に精を出しておられたのでご挨拶。そしたらまんじゅうを一個くれ、イスを勧められたので、店内で座って食べた。得したなぁ。挨拶は三文の得。

dancyu最新号の表紙には「おいしいスパゲッティ花盛り!」とある。中を開くとものすごい数のスパゲティが紹介されていて、ほとんどCookPad状態だ。いつもながら楽しい雑誌である。



その中で特に私の目を惹いたのが同誌44ページの「オレンジとレモンのコートダジュール風」である。まず第一に写真がものすごくキレイだ。食べ物は見た目も大事だ。色はそれを見る人の食欲に直結する。

しかし一方でスパゲティなのにコートダジュールとは何だ?と誰もが疑問を抱くだろう。地理的に近いと言えなくもないけれど、いくらなんでも別物だろう。「インド・スタイルの中華料理は好きか?」と訊かれるようなものじゃないだろうか。



そこにはレシピも書いてある。アンチョビを入れるらしい。まあ、それは良い。しかしオレンジ? そしてレモン?? 面白いじゃないの。「柑橘系との相性も抜群・・・」とある。??? ホンマか? でもdancyuがウソをつかないことは経験から知っている。スパゲティに飽きが来てしまった私にはピッタリなanotherスパゲティである。よし、これを作ってみよう。

さっそく私は西友七里ガ浜店にスタスタと出かけて、このレシピのうち、自宅に在庫がないものを買い揃えて来た。バジルの葉、オリーブのオイル漬け、アンチョビのフィレの缶詰、オレンジ。バッチリだ。さあ調理開始である、トリャーーー!



最近初めて買ったみた銘柄のextra virginのオリーブ・オイル。これを駆使するぞぉ。



パスタを茹でるのはこの鍋で。この鍋も酷使されているなぁ。



きっちりと準備をしないといけない。下の皿がニンニク小片を薄切りしたもの。上右がオイル漬けのオリーブの実。ビンから出しただけだが。上左がアンチョビのフィレを細かくみじん切りにしたものである。とにかく細かく刻めとあったので、そのようにした。

準備としてはほかにオレンジとレモンだけだ。皮を剥いてラップして冷蔵庫へ。バジルの葉は最後にちぎって載せる。



調理をしながら、安い南ア産の白ワインを飲みアンチョビの缶に残ったのを食べる。楽しいねえ。

① オリーブオイルを熱しニンニクの香りをつける
② ①へみじん切り状態のアンチョビを入れ、よく掻き混ぜる。アンチョビがもろもろとなりオリーブオイルと溶け合う
③ ②へ固めに茹で上げたスパゲティを入れる
④ ③の上からオレンジ、レモン、オリーブの実を入れる
⑤ エクストラ・バージンのオリーブオイルを少しづつ加えながら混ぜ合わせて行く

こう書けば「簡単じゃん!」と思う人も多かろうが、そうではなかった。かなり難しいのだ。作り方の加減が全くわからない。だいだいこの①~⑤の記述を読んで、あなたは出来上がり状態の味が正確に想像出来るだろうか? 最終ゴールが見えないものを作るのは難しいのだ。



しかし・・・ホラ、完成だ! とにかく出来た。鮮やか!そして斬新!

スパゲティに飽きた舌にも不思議な魅力を感じさせるレシピだ。そして彩りが美しい。塩味以外に、オレンジの甘み、レモンの酸味、オリーブの実の濃い渋みや旨味、バジルの葉の香り。私にとってはまったく新しい香りや味のコンビネーションである。世の中にはいろいろなものがあるねぇ。七里ガ浜にコートダジュールの風が吹く♪・・・なんてことはないが、爽やかなランチ。



プロセスの中に一点だけ次回の調理時には変えたい箇所がある。巨匠のレシピに逆らうようで申し訳ないのだが、どうせオレンジやレモンの味はスパゲティに馴染み広がって行かないので、オレンジやレモンの果肉を麺と一緒にぐちゃぐちゃ混ぜ合わせる必要はないだろう。むしろそれはオレンジやレモンの形を崩してしまう。私ならオレンジやレモンの絞り汁を少しだけ先に取っておいて、それをスパゲティとよく混ぜ合わせたいと思う。そしてオレンジやレモンの果肉自体は、ほとんど最後の段階で鍋に入れて1回軽く混ぜ合わせるだけにしたい。
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