「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

チェスターフィールド・ソファに座るのは心地よく、観察してつくりを理解するのはかなり面白い

2011-10-04 00:00:44 | 内装・インテリア
先日来何度か書いて来たチェスターフィールドのソファが我が家にやって来た♪ 

Distinctive Chesterfields社のEssex(two seat sofa)というモデル。生き物のような立体感。座って楽しい、見ていて面白いつくりのソファだ。



本日は英国調で。Handel先生だ。でも先生はドイツ生まれだって知ってましたか?



ひとつひとつ丹念に打ち込まれる鋲。



アジア諸国で生産される類似品が多いのだが、それらと英国本来の品との違いのひとつがこの鋲。類似品はいくつもつながった鋲を一気にガンッ!と打ち込んでしまうらしい。



このソファの脚は木製である。
因みに、英国製のこのソファの中に潜むフレームはシッカリしたバーチ材で組まれる。バーチは日本で言うとカバやブナに近い広葉樹だ。



下の方までつくりが立体的。動物の趣がある。



背もたれとアームの部分。厚みがスゴイのだ。



背もたれとアーム部分の角っこ。ここに頭を載せて寝ると気持ちいい。



通常のイス、ソファで背もたれとアームを比較すると、背もたれの方がアームより高いのが多いが、これは全部同じ高さ。だから平均的なソファと比べれば、このEssexの背もたれは低く、アーム部分は高い。

まず背もたれが低いことは我が家のように部屋の真ん中に(=壁づけではなく)ソファを設置した場合、とても好都合である。インテリアを3次元的に見ると、背もたれが高いイスは家の中を障害物競争的光景にする。しかしこのソファの場合、背もたれの最高点は、後のダイニング・テーブルの天板より少々低く、ダイニングルームの入口から見て奥にあるダイニング・テーブルを邪魔することがない。

次にアーム部分が高くてそこまで革が貼られていることで、それに完全にもたれかかって座れるので楽しい。



背もたれは座面に接した部分からほぼ垂直に近く立ち上がり、やがて上端が90度に反りかえり水平になる。人間の背中はその背もたれのどこかにうまくフィットする。よく考えられている。

これも特徴のひとつだ。かなり大変な作業であるはず。分厚い革をまるで折り紙のように、折り込んで固定するのである。



アジア諸国では、菱型に見える革ひとつひとつを小さな革でパッチワークのように貼り合わせて類似品のソファを作る。それではソファが長持ちしない。生産から半世紀過ぎてもアンティーク・ショップで売買されるような耐久性を持つソファを作るためには、大きな一枚革を折り込み、シッカリ固定してやる必要がある。



だからこの2人掛けのソファの場合、革はアーム部分で1枚、背もたれ部分で1枚、またアーム部分で1枚だ。座面から上の普段人が直接触れる部分がわずか3枚の革から構成される。かなり大きな革を必要とするのである。

革色はアンティーク・レッド。非常に英国的なカラーである。染色され、さらにその色が落とされる。そのあたりの色調は職人それぞれの個人技に大きく依存する。



もうひとつの特徴は革の表面の傷だ。

英国人のおおらかさと言うか、素直さと言うのか、要するにアバウトさはこのあたりに出る。キレイキレイなイタリア家具との違いだ。



これら(↑↓)は、牛が生きていた時点でその皮膚であるところの牛革の表面にもとからあった傷らしい。分厚い牛革の一番表面に近い部分をそのまま家具の表面に使う。



座り心地抜群のチェスターフィールド。



ソファ買うなら、あなたもどうですか、これ?

前に申し上げたとおり、今回販売分のEssex2シーターで168,000円(税込、送料含まず)。一見高いと思われるかもしれないが、メンテをすれば軽く半世紀は持つ。その固くシッカリしたクッション性と革の艶と深み、厚さは十分。コストパフォーマンスは、その人のライフスタイルにもよるが抜群だ!



葉山の家具店、ディスティンクティブ・チェスターフィールド・ジャパンが正規の輸入代理店。店長さんは現地に買い付けにも行かれるので、チェスターフィールドについて細部にまで造詣が深い。ここで書いた話の多くは、ほとんど店長さんから聞いた話の受け売りだ。



なにせ使える時間の長さの単位が違う。
こちらで買える ⇒ http://www.distinctivechesterfields.jp/

このような方々のように、このような使い方も出来ますです、おほほほ。



最後にエルガーによるエルガーをどうぞ。

コメント (22)
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