夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』

2018年05月19日 | 映画(は行)
『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』(原題:Stronger)
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン
出演:ジェイク・ギレンホール,タチアナ・マズラニー,ミランダ・リチャードソン,
   クランシー・ブラウン,カルロス・サンス,リチャード・レイン・Jr.他

TOHOシネマズくずはモールで4本ハシゴの3本目。
2本目に観た『ラブ×ドック』と5分重なっています。
エンドロールが終わるまでしっかり観て、
お手洗いに行ってからでも大丈夫、ちょうど予告編が終わる直前。

ほんまに「実話が基」だらけです。
ボストンマラソン爆弾テロ事件で両脚切断の重傷を負った被害者による回顧録が基。

27歳のジェフ・ボーマンは、テキトーだけど憎めない青年。
いい加減な性格のせいで、元恋人のエリン・ハーリーに愛想を尽かされたが、
彼女とは何度も別れてはヨリを戻すことを繰り返している仲。
今回もあきらめきれず、彼女がボストンマラソンに出場すると聞き、
2013年4月15日、応援に駆けつけて、ゴール付近で彼女を待つ。

ところが、彼女がまもなく到着しようかという頃、ゴール付近で爆弾テロが起きる。
ジェフは一命を取り留めたものの、両脚の切断を余儀なくされ、
意識を取り戻したのは手術後のベッドの上。
まだ呂律も回りにくいなか、テロ犯を目撃したことをはっきり口にし、
彼の証言が事件解決の決め手となって、ジェフは一躍英雄に。

退院の日はそこら中に「ボストンよ、強くあれ」という横断幕が掛けられ、
街どころか全米中がジェフを出迎える。
取材の申し込みは引きも切らず、さまざまなスポーツの開幕ゲームへの招待も。

ジェフの負傷に責任を感じるエリンは、看護師の仕事を辞め、
彼のサポートに努める決意をする。
実家を出てジェフのもとへと引っ越すが、彼の母親パティはエリンを敵視していて……。

これもそりゃいい話です。ただちょっと、アメリカ万歳すぎ。
テロ犯射殺のシーンではテレビ中継を観る国民らが酒を片手に「殺せ、もっと殺せ」と叫ぶ。
テロはあっちゃならないことです。
それでも嬉々として「殺せ殺せ」と叫ぶシーンは気持ちよくない。
「あなたに勇気づけられました」と寄ってくる人を何人も映すのはくどい。
映せば映すほど、感動することを強いられているようで。
アル中の母親がギャラをあてにして取材を勝手に引き受けるとか、
嫌な面も映すことでバランスを取っているとも言えるか。
う~ん、私にはむしろバランスが悪いように見えますけど。

いい話なのにそんなこんなでちょっぴりしんどいなか、
タチアナ・マズラニー演じるエリンは○。
エンロドールでは実際のおふたりの幸せな様子を見ることができます。

ボストンの人って、ほんとにレッドソックスが好きなんだなぁとか、
ひねくれ者の私はそっちのほうに関心が向きました。

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